BMWが新型防弾モデル「コンセプト 7 プロテクション」を発表
BMWは2026年10月12日、ラグジュアリーセダンの7シリーズをベースにした新しい防弾仕様のコンセプトモデル「BMW コンセプト 7 プロテクション」を発表した。この車両は、昨今高まるセキュリティ需要に応えるため、あえて保護レベルを最適化し、日常的な使いやすさと周囲に気づかれない「目立たない保護」を追求しているのが特徴である。銃弾などの脅威から乗員を守りつつ、ベースモデルが持つ高い快適性と走行性能をそのまま維持している。
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日常の脅威にフォーカスした新たな保護コンセプト
近年、現実の脅威と人々が感じる不安はともに高まっており、透明性のある基準で認証された信頼できる保護ソリューションへの関心が高まっている。BMWはこうしたニーズの変化を受け、従来の厳重なハイセキュリティ車両とは異なるアプローチを採用した。それが今回発表されたコンセプト 7 プロテクションである。上位クラスの「7シリーズ プロテクション」や「X5 プロテクション VR6」の下位に位置づけられ、日常的あるいは突発的なリスクに対して適切な保護を提供する。
ベースとなっているのは、プラグインハイブリッドモデルの「BMW M760e xDrive」だ。3Lの直列6気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせ、システム総合出力は612ps、最大トルクは800Nmという力強いパフォーマンスを発揮する。シャシーやブレーキ、運転支援システムは、装甲による重量増加などの特性に合わせて総合的に専用のチューニングが施されており、通常の7シリーズと変わらない自然なドライビング体験を実現している。
外観を損なわずに組み込まれた高度な防弾技術
この車両の最大の眼目は、ラグジュアリーセダンとしての優雅な外観を一切損なうことなく、強固な防弾性能を組み込んでいる点にある。乗員室を取り囲むように大幅に分厚い防弾ガラスが採用されているほか、ドアの内部には特殊な弾道鋼と繊維強化複合材が精密に配置されている。ルーフ部分にも標準のパノラマガラスサンルーフの下に防弾層が追加されており、外観を保つためにサンブラインドは常に閉じた状態となる。
保護性能は新しいBayB規格に準拠しており、9×19mm弾や.44マグナム弾など、遭遇する可能性が比較的高い銃弾からの攻撃を想定して設計されている。さらに、ドアや窓を閉め切った安全な状態のまま車外と会話ができるインターホンシステムや、視覚と聴覚で周囲に異常を知らせるアタックアラームシステムも備わっている。なお、サイドウィンドウは電動で開閉可能だが、安全上の理由から全開にはならない仕様となっている。
贅を尽くした室内空間と新たな装備の提案
強固な装甲に守られた室内は、ドライバーや同乗者にとってくつろげる特別な空間として仕立てられている。クリアでミニマルなデザインの中に、スモークホワイトの上質なメリノレザーやアルカンターラ製のインテリアトリムが贅沢にあしらわれ、特別感にあふれた魅力的な雰囲気を醸し出している。日差しを遮りプライバシーを守る電動サンブラインドや、後方視界を確保するデジタルインテリアミラーも装備され、快適性は極めて高い。
後部座席は、プライベートな空間としての機能がさらに強化されている。今回のコンセプトモデルでは、折りたたみ式のテーブルと冷蔵庫を一体化した専用のリアコンソールが初めて披露された。テーブルにはワイヤレス充電トレイも備わっており、移動中の車内での執務をより快適にサポートする。なお、この便利なリヤコンソールは、2027年の下半期には通常の7シリーズの市販モデルでも選択可能になる予定である。
【ル・ボラン編集部より】
最新の7シリーズは「インテリジェント・リダクション」の哲学のもと、過飾を排した凛とした造形へと昇華された。今回の「コンセプト 7 プロテクション」は、その削ぎ落とされた美意識を防弾車へ応用した好例だ。威圧感のない優雅な佇まいに強固な装甲を忍ばせつつ、最新鋭の「M760e」が持つ俊敏な走りを一切損なわない。本来なら背反する「過剰なまでの安全」と「自然な動的質感」を、目に見えぬ技術で高次元に融合させている。危機を未然にやり過ごし、いざとなれば瞬時に離脱する。これぞ知性派の要人が求める究極の黒子である。
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