























JAPAN CLASSIC CAR DAY 2026 ――日本最古のクラシックカークラブが迎えた70周年の祝祭――
「日本クラシックカークラブ(The Classic Car Club of Japan、通称CCCJ)」は1956年11月、初代会長である浜徳太郎氏をはじめとする熱心なクラシックカー愛好家たちによって設立され、そののちは小林彰太郎氏などのレジェンドたちによって継承されてきた、日本で最も歴史あるクラシックカークラブである。
そして、クラブ設立記念日が11月3日であることにちなんで、2019年以来毎年この日が「クラシックカーの日」として、一般社団法人「日本記念日協会」より公式に認定・登録されたという。つまり今年、2026年11月3日の「クラシックカーの日」は、CCCJにとって創立70周年にあたり、その記念すべき日を祝うイベント「JAPAN CLASSIC CAR DAY 2026」が開催されることになった。
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結成の地・東京プリンスホテルに「車齢70年以上」の至宝など名車68台が集結
今回の祝賀イベントでは、CCCJクラブメンバーおよび特に認められたゲストが参加資格を有し、エントリー車両についても「CCCJにゆかりのあるクルマ」、そして創立70周年を記念して「車齢70年以上のクルマ(1956年以前に製造)」がメイン。旧くは筆者が最も会いたいと切望していた1921年型「ヴォクスホール30/98」から、新しいところでは1995年型「ユーノス・ロードスターVスペシャル」に至る世界各国の名車68台が、エントリーリストに載せられていた。

この日の個人的No.1は、最古参となる1921年型ヴォクスホール30/98ヴェロックス。日本での知名度は低いが、英国ではW.O.時代のベントレーの数少ないライバル車として崇拝されている。オーナーも同乗者も35歳という若さながら、ともにヴィンテージカーへの深い知見の持ち主。
この日の日程は、第一部として都内を走行するパレードランと、第二部に相当する東京プリンスホテル駐車場での展示ミーティング。まずは、パレードラン参加希望者のみ早朝7時に代官山のT-SITEに集結して、8時半にスタート。緩い隊列を組みながら祭日朝の都心をゆっくりと廻ったのちに、一台また一台と東京プリンスホテルに到着し、そのまま第二部として美しく並べられる。

「全日本ダットサン会」の佐々木徳治郎会長が出展した、第二次大戦前のダットサン17型セダンと、戦後のダットサン210。
実は70年前のCCCJ結成の地でもあるという東京プリンスホテル駐車場は、一般のギャラリーにも開放され、本格的なコンクール・デレガンスでしか見られないような欧州車やアメリカ車、そして国産車の至宝たちが見られるとともに、特に創成期のCCCJにゆかりのある車両については、オーナーや関係者によるヒストリー解説の時間も用意されていた。
またランチのあとには、「クルマ文化を未来につなぐ――クラシックカーを取り巻く現在とこれから――」をテーマに、フォーラム形式のトークセッションが第三部として開催された。

ランチのあと「クルマ文化を未来につなぐ――クラシックカーを取り巻く現在とこれから――」をテーマに、フォーラム形式のトークセッションが開催された。
CCCJの中村史郎会長がMCを務めたこのセッションでは、「株式会社カーグラフィック」の加藤哲也社長、「全日本ダットサン会」の佐々木徳治郎会長、「ヴェテランカークラブ東京」の瀧川弘幸会長、「富士モータースポーツミュージアム」の布垣直昭館長からなる4名の識者をトークゲストとして迎え、それぞれの立場、経験や視点から自動車文化の現在と未来について、闊達な意見交換が行われることになったのだ。
小林彰太郎氏ゆかりの1935年型ベントレー3 1/2 Litreとともに「CCCJアワード」を受賞
筆者はこの日のCCCJ 70周年記念「JAPAN CLASSIC CAR DAY 2026」に際して、現代の日本を代表するクラシックカー愛好家、涌井清春氏が主宰する「M&K WAKUI」の随行員として、東京プリンスホテルを会場とする第二部からゲスト参加させていただくこととした。
われわれが出展したクラシックカーは、涌井氏が「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」を運営していた時期からの所蔵車両だった(現在は別オーナーに譲渡)1935年型「ベントレー3 1/2 Litreバーカー製2ドアスポーツサルーン(クーペ)」である。

かつて、CCCJのクラブイベントの会場となった東京プリンスホテルに到着した、1935年型ベントレー3 1/2 Litreバーカー製2ドアスポーツサルーン(クーペ)。約半世紀ぶりの降臨である。
この「ダービー・ベントレー(R-Rダービー工場製ベントレーのこと)」は、1970年代初頭にかの小林彰太郎氏が英国において発見し、その盟友にしてわが国のクラシックカー文化創成期を代表するコレクター、薄井辨三氏が入手・輸入したもの。半世紀前には、この東京プリンスホテルで行われていたCCCJのニューイヤーミーティングなどでも、しばしば優雅な姿を披露したことがあるという。
加えて、小林氏が長らく編集長を務めていた『カーグラフィック』1974年9月号の折り込みピンナップを、「ブガッティT57ヴァントー」とともに飾った有名な個体でもある。

このベントレーとブガッティT57が折り込みピンナップつきの特集が組まれた『カーグラフィック』1974年9月号をリアキャリアに置き、ギャラリーの方々にも見ていただける計らいも。
つまり、今回のテーマである「車齢70年以上のクルマ(1956年以前に製造)」および「CCCJにゆかりのあるクルマ」を完全に満たした一台であり、そのヒストリーは東京プリンスホテル駐車場で行われたトークイベントでも涌井氏自らより語られ、会場をぎっしりと埋め尽くしたギャラリーたちを大いに感心させることになったのだ。

今回出展した1935年型ベントレー3 1/2 Litreバーカー製2ドアスポーツサルーンの素晴らしさに加えて、涌井氏自身がCCCJおよび日本の自動車文化に尽力してきたことを讃えて、今回の「CCCJアワード」が授与された。
そしてイベント第三部のフォーラムセッションが終了し、この日のスケジュールも大詰めを迎えたとき、中村史郎氏をはじめとするオーガナイザー陣に呼ばれた涌井氏には、今回の晴れの舞台に出展したベントレー3 1/2 Litreの歴史的意義に加えて、涌井氏自身が長年にわたりCCCJおよび日本の自動車文化に果たしてきた貢献を称える「CCCJアワード」が授与。会場の温かい拍手に包まれつつ、CCCJの70周年イベントが幕を閉じたのである。
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