2シーターから2+2への転身を想定したモディファイ?
なんとも不思議な「メルセデス・ベンツEクラス・セダン」がキャッチされた。この極端にホイールベースが切り詰められたEクラス、情報によれば実は次期「SL」のテスト車両なのだという。
このテスト車は、フロントマスクこそEクラスだがバンパーにカナードを装着した上でセダンよりワイドなトレッドを示唆するフェンダーフレアで武装。加えて前述のようにホイールベースが極端に短く、リヤドアもショートカットされている。また巨大なブレーキやキャビン内のロールケージなどがスポーツモデルのテスト車に見られるものであることからも、このテスト車がEクラスに「擬態」していることは明らかだ。
では、なぜ現行SLでカムフラージュしていないのか? その理由は、次期型でリトラクタブルハードトップが廃止されると同時に2シーターから2+2レイアウトに転身するという事情に求められる。つまり次期SLは、BMW8シリーズ・カブリオレやポルシェ911カブリオレを直接的ライバルとするモデルに生まれ変わるのだ。
そんな次期SLのパワートレインは電動化が進む。最高出力370psおよび436psを発揮する2種類の3L直列6気筒ターボエンジン+電気モーターのEQブーストをラインアップ。ちなみにメルセデスではフルEVに「EQ」、プラグインハイブリッドには「EQパワー」、高性能ハイブリッドは「EQパワー+」、そして最もマイルドなハイブリッドに「EQブースト」の名称が与えられている。またトップモデルには最高出力630psを発揮する4L V8ツインターボ搭載の「メルセデスAMG SL63」も用意されるはずだ。そのデビューは、最短で2021年になるという。