グローブ・トロッターから、英国王立空軍創立100周年を記念した「RAF100」コレクションが発表された。ひときわ目を奪うのは、堅牢なアルミニウムボディが魅力のこのモデル。章バッジがデザインされたマニア垂涎のコレクションだ。
※この記事はル・ボラン2018年9月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
グローブ・トロッター/RAF100
世界の海外旅行者は増え続け、2020年には14億人にも達するとか。まさに世界は旅人に溢れる。そうした移動を支える、現代のスーツケースもそれぞれのスタイルに合わせて多様化している。
いまや銀座の名物にもなった激安ケースから、使うのが惜しくなるようなラグジュアリーなブランドケース、さらに話題のデザイナー、ヴァージル・アブローが手がけたストリート感覚の透明ケースも登場した。これに対し、グローブ・トロッターは、英国王立空軍(RAF)創立100周年を記念し、当時RAFのパイロットが愛用したグローブ・トロッターに着想を得たコレクションを発表した。クラシックと機能性、英国の伝統にこだわったブランドらしい新作だ。
ブランド初のアルミニウム素材を採用したメタリックな外見は、従来のグローブ・トロッターのイメージを覆すが、じつはヴァルカン・ファイバーの本体に圧着することで、アルミ単体に比べて凹みに対する復元力を備えた。そしてRAF紋章バッジを誇らしげに掲げるとともに、リベット留めされたラインは、戦闘機の機体を思わせ、ミリタリーパイロットを象徴する。
ブランドでは珍しい縦開きの構造は、ケースが直立した状態でも開閉が容易で、狭い機内での使用を考慮している。また内側のライニングには、かつてのカーキキルティングのスタイルを再現する一方、新たに裂けや耐久性の高いパラシュート素材を採用し、機能性を高めている。
底部のホイールも内寄りから隅に移すことで移動時の操作性を向上し、トロリーを内蔵したことで、積み重ねにも適する。さらにブランド初のTSAロックを採用するなど、より現代的な実用性に磨きをかけた。
スーツケースのベルトや、アタッシェケースのショルダーストラップは、腕時計のNATOベルトと同じストライプの配色を採用し、実際のNATO軍でも一部使用されるという。それも機能や耐久性、クオリティへのお墨付きだ。
考えてみれば、ミリタリーは先端技術の実験場でもあり、その技術がやがて民生化され、道具は発展を遂げてきた。そこに意義があり、だからこそ男たちを魅了する。美しい輝きも使ううちに凹み、傷もつく。でもそれがカッコいい。ディフェンダーのように、質実剛健の美学が伝わってくるのだ。
グローブ・トロッター
1918年4月にサー・ウインストン・チャーチルによって誕生したRAF(The Royal Air Force /英国王立空軍)。当時からRAFのパイロットはグローブ・トロッターを愛用していたという。今回の新作コレクションは、外観は戦闘機をイメージしたというヴァルカン・ファイバーのボディに堅牢なアルミニウムでカバーした唯一無二のデザインが特徴。また、ケースが直立した状態で開閉が容易で荷物の出し入れもしやすいヴァーティカルオープン(縦開き)仕様やTSAロックも初採用されている。カーキキルティングを使ったライニング、NATOベルト、すべてのケースにRAFの紋章バッジがデザインされるマニア垂涎のコレクション。9月30日までの受注受付となるが数量限定なので興味のある方はお早めに!
●問い合わせ先:グローブ・トロッター/TEL:03-5464-5248 https://jp.globe-trotter.com/