68年間で大台を突破。輸入権移管後もメインディーラーとして販売増に貢献
長く続いていたフォルクスワーゲン(VW)の牙城を崩し、メルセデス・ベンツが16年ぶりに輸入車販売台数トップに立ったのは2015年のこと。以来、VWがやや元気がなくなったこともあり、6年にわたってメルセデスが首位を守っているが、その販売に大きく貢献してきたのが輸入車販売最大手のヤナセだ。そのヤナセの手によるメルセデス・ベンツ新車販売台数が今年7月に100万台を突破。1952年にヤナセがメルセデス車の輸入販売を開始し、2003年に50万台を超えるまで51年かかったが、100万台まではそれから17年と、かなり短い期間で倍増したことになる。
ヤナセは1954年にメルセデス車の輸入権を獲得して日本総代理店となり、1986年にはメルセデス・ベンツ日本が設立されたことで輸入権を移管。2001年にはAMG車の輸入権も手離してディーラー専業となったが、それでもSクラスを筆頭にヤナセで販売されるメルセデス車は減ることなく、多くのメルセデス・オーナーに支持されてきた。ヤナセでメルセデスを買うこと自体がステータスとされ、多くの著名人がヤナセでメルセデスを購入しているのも事実だ。ヤナセで購入した証の「ヤナセステッカー」が貼ってあれば中古市場で有利とも言われていた。
現在、ヤナセのメルセデス・ベンツ正規販売店は104店に達しており、今後もヤナセがトップディーラーとして存在感を示していくことは間違いないだろう。