クラウドを利用してバッテリーの残量や稼働状態をリアルタイムで把握。予期せぬ電欠を防ぐ
駐車場から自宅、駐車場から鉄道の駅といった「ラストワンマイル」を担う移動手段として電動バイクや電動キックボードなどの小型電動モビリティが注目されている。だが、いくら軽量小型とはいえバッテリー残量がゼロになればただの重い物体と化してしまう。正確なバッテリー残量計がついていればそんなこともないだろうが、手軽さコストパフォーマンス重視でそういった装備のない電動モビリティも少なくない。
そうした「予期せぬ電欠」をクラウドを使って防ぐシステムをパナソニックが開発。「UBMCサービス」と名付けられたバッテリーマネジメントサービスは、多種多様なバッテリーを開発・市販してきた同社の蓄積データやノウハウとAI、クラウドなどを結び付け、バッテリーと物理的接続がなくても残量や寿命を判断できるというから驚きだ。サービスのアプリをスマートフォンにダウンロードし、一定の操作を経てサービスを受けられるようになるが、実験では残量判定誤差は3%とかなり正確。もちろん使用過程でのアップデートも可能だ。
電動モビリティメーカーglafit社との連携も始まっており、まだ開発中ながら残量に加えて走行可能範囲などをスマホ上に表示できるサービスも考えられている。電気自動車はもちろん、電動システムを持つクルマへの応用も効きそうなこのサービス。利便性と信頼性を高めるツールとしてニーズが高まっていく可能性は高い。