ベルギーに建つこのガレージは、なんと築約120年! レンガ造りの建物にはヴィンテージバイクのほかにもお宝満載
中世に建てられた美しい建築物やビールが美味しい国としても知られるベルギー。ここに築120年という建物を改造したガレージがあるということで訪れてみた。飛行機を首都ブリュッセルで降り、北部にクルマを走らせることおよそ60分。フリーウェイを降り古い街並みを抜けると、オプウェイクという街が現われる。そこにガレージを所有するのが、スニーカーショップを営むクルトさんだ。彼はフォルスワーゲンを愛車とし、「EMPI」という70年代に人気があったチューニングショップのパーツコレクターとして知られている人物だ。
EMPIって何だ?
EMPIとは、1970年代にアメリカで1度消滅をした会社(現在は新しいオーナーにより復活している)であり、当時としては画期的なVWのハイパフォーマンスパーツとして、VWオーナーたちの憧れのアイテムであった。クルトさんはEMPIに魅了され、コレクションを開始。現在ではミュージアムのような数のアイテムをガレージに展示している。
彼がEMPIパーツを集めたきっかけは、2002年に1967年式VW・タイプ1のラグトップをレストアしたことがはじまりだという。もともとそのクルマにはEMPIパーツが取り付けられていたのだが、よりコンディションの良いパーツを探していったのだ。その後EMPIのコレクションを約25年続け、現在のアイテム数は1,000点を超える。
DIYでリフォーム
約120年前に建てられたというレンガ造りの建物は、1階がガレージ、2階3階がレントハウスとなっている。2016年に1階部分を購入したとのことだが、そこを趣味のガレージとしてリノベーションしたのだという。ベルギーの建物は築100年から400年というものまであり、基本DIYでリフォームをしながら長く住むことが多いのだそうだ。
愛車は空冷のフォルクスワーゲンのなかでも希少な1952年式タイプ1のほか、6台のフォルクスワーゲンとKIAスティンガーを所有している。1階のガレージにはキッチンとトイレを増設。壁面のレンガはホワイトでペイントし、階段とモーター式エレベーターを増設させるなど大きな変更をしている。また柱は補強を施し、老朽化の著しい木製サッシをアルミサッシに変更。寒い時期も快適に過ごせるように断熱性を上げているのだ。
2階には1971年に販売が開始されたバイク「ホンダ・ダックス」が23台、そのほかモトコンポにBMX、ローラースルーゴーゴーなど、彼ご自慢のコレクションが並んでいる。古い建物にEMPIやヴィンテージバイク、古看板などがレイアウトされたオシャレガレージ。リノベーションのお手本にしたいガレージといえる。