AMG版は5.5リッターV8から3リッターV6にダウンサイズ
メルセデス・ベンツのコンパクトロードスター、SLCがショーデビューを飾った。既報のとおり、車名は同社の新しい法則に従い、従来のSLKに代えてSLCを名乗る。ここでは本国仕様をもとに新型SLCの特色に迫ってみよう。
標準モデルのラインナップはガソリン仕様が3機種、ディーゼル仕様が1機種。ガソリン仕様はSLC180、SLC200、SLC300、ディーゼル仕様はSLC250dである。ハイパフォーマンスモデルのメルセデスAMGはSLC43が用意される。全車に最新の2ペダルトランスミッションである9Gトロニック(9速AT)の設定がある点も新型の特色だ(SLC180とSLC200には6速MT仕様も設定)。
組み合わせるパワートレインと性能は以下のとおり。
SLC180には1.6リッター直4ターボエンジンを搭載。最高出力は156ps(115kW)、最大トルクは250Nm。0→100km/h加速はMT7.9秒、AT8.1秒。最高速はMT226km/h、AT223km/h。燃費(欧州複合モード)は17.9km/L。
SLC200には2リッターの直4ターボを搭載。最高出力は184ps(135kW)、最大トルクは300Nm。0→100km/h加速はMT7.0秒、AT6.9秒。最高速はMT240km/h、AT237km/h。燃費はMT16.4km/L、AT17.5km/L。
SLC300も2リッター直4ターボを積むが、SLC200用よりハイスペックとなり、最高出力は245ps(180kW)、最大トルクは370Nmで、トランスミッションは9Gトロニックだけを設定する。0→100km/h加速は5.8秒、最高速は250km/h(リミッター作動)。燃費は17.2km/Lである。
ディーゼル仕様のSLC250dには2.1リッターの直4ターボを搭載。最高出力は204ps(150kW)、最大トルクは500Nm。こちらも9Gトロニックの組み合わせだけとなる。0→100km/h加速は6.6秒で最高速は245km/h。燃費は22.7km/L。
トップパフォーマンスモデルのAMGモデルであるSLC43には、3リッターのV6ツインターボエンジンが搭載され、9Gトロニックのスポーツ版を組み合わせる。最高出力は367ps(270kW)、最大トルクは520Nm。0→100km/h加速は4.7秒、最高速は250km/h(リミッター作動)をマークする。燃費は12.8km/Lである。
エンジン、トランスミッション、サスペンション、ステアリングの味付けを任意に設定できるダイナミックセレクトは、新型SLCにも搭載される。コンフォート、スポーツ、スポーツプラス、エコ、インディビデュアルの5モードが設定され、ダッシュボードに設置されたボタンで簡単に切り替えが可能だ。
スポーティなルックスに磨きをかけたエクステリアは、ダイヤモンドグリルを全車に採用。新世代モデルを実感させるフロントマスクを演出している。前後のライトにはLEDが用いられ、オプションでLEDインテリジェントライトシステムを用意する。電動開閉式のバリオルーフは40km/h以下であれば、走行中の開閉可能となっている。トランクはクローズド時で335リッターを許容するスペースが確保された。
インフォテイメントではコマンドオンラインの搭載が新しい。モニターは7インチサイズで、ナビゲーションをはじめ、インターネットやBluetooth接続のほか、DVDプレーヤー、SDカードスロット、USBポートなどが用意される。