コラム

初のBEVモデルもデビュー! メルセデス・ベンツの別格オフロードモデル「Gクラス」【自動車業界の研究】

Gクラス オフロード試乗会

メルセデス・ベンツの数あるSUVの中でも別格と言えるオフロードの走破性と存在感を放つ「G-Class(Gクラス)」に初めてBEV(Battery Electric Vehicle=電気自動車)モデルが加わり、最新のEQ Technologyによる同社初の4輪独立式モーターが搭載されることでオフロード走行における性能も進化して、さらに“G-TURN”や“G-STEERING”といったBEVならではの革新的走りも実現しています。今回は、そのポテンシャルを存分に確認できるメルセデス・ベンツ日本合同会社によるオフロード試乗会の様子を中心に「Gクラス」の魅力や価値に迫ってみたいと思います。

「Gクラス」とは?

メルセデス・ベンツの「Gクラス」は、1979年に最高級クロスカントリービークルとして誕生して以来、基本的なエクステリアデザインや堅牢なボディとオフロード走行に適した“ラダーフレーム”が継承されていて、いつの時代においても最新の機能やパワートレインが常に与えられ進化し続けてきました。
また「Gクラス」はトヨタのスープラやBMWのZ4を生産していることでも知られ、高い生産技術で数々の名車の生産実績を誇るマグナ・シュタイヤー社のグラーツ工場(オーストリア)で長年にわたって委託生産されています。

現在、多くの自動車に軽量で高い剛性も得られるモノコック構造(フレームとボディの一体構造)が採用されていますが、他の本格的なオフロード走破性を誇るモデルの多くと同様に、路面からの突き上げ(衝撃)に強くスタック時に牽引してもゆがまない“ラダーフレーム”構造を「Gクラス」も採用していて、その中でも特に強靭で堅牢なボディ&フレームと言えます。

Gクラス フレーム

G-Class Body(Mercedes-Benz)

Gクラス ラダーフレーム

G-Class Ladder Frame(Mercedes-Benz)

そして、「Gクラス」にはいつの時代も常に最新や最強のパワーユニットが搭載されていて、近年(2012年~)にはメルセデスのトップモデル(他にSクラスやSLなど)にのみ搭載される6.0L AMG製のV型12気筒(ガソリン)ツインターボエンジン〔M279〕が搭載されていたことからも、如何に同ブランドにおける「Gクラス」の位置づけが高いのかが理解できます。
その圧倒的なパフォーマンスは1000N・mの最大トルクと612PS(450kW)の最高出力を誇り、とてつもないトルクを感じさせるその加速力は驚異的で車両重量2590kgほどであっても“ガツン”と腰が打たれるほどの凄まじい勢いで強烈にスタートした高性能が思い起こされます。

Gクラス エンジン

M279 Engine(Mercedes-AMG)

さらに、世界各国の軍用車両や防弾仕様車などの開発を通じて培った特殊車両の技術が惜しみなく投入され、周囲を圧倒する存在感を放つ究極の”オフロードモンスター”として6つの駆動輪と5つのディファレンシャルロック、アクスルやサスペンションの最適化、タイヤ空気圧調整システムの搭載などによって、通常の「Gクラス」では走行することが厳しい砂地や岩場、水溜まりといった悪路も走破することを可能にした6輪駆動モデルの「G 63 AMG 6×6(シックス バイ シックス)」(2014年)も世に送り出されていました。

G 63 AMG 6×6

G 63 AMG 6×6(Mercedes-Benz)

圧倒的パフォーマンスを支える伝統の技術とエクステリア

「Gクラス」伝統の“ラダーフレーム”は、最大3.4mm(BEVモデルはさらに厚い最大4.0mm)厚の鋼板で構成され極めて堅牢で高いねじり剛性を持っていて、オフロード走行時における路面からの強い衝撃をしっかりと受け止めることができ、同様に路面からの衝撃に強い伝統のリジットアクスル式のリアサスペンションによって岩場などで沈み込んだ際にも大きなグラウンド・クリアランスを確保し、さらに“アダプティブダンピングシステム”や“AMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンション”の優れた技術によって、車速や路面状況に応じ連続的に適したダンピング特性を実現することで常にボディを安定した状態に保ち圧倒的なオフロード走行のパフォーマンスを実現しています。

そして、誕生以来ほとんど変わることなく受け継がれてきた伝統的なスタイルのエクステリアはボックス型のデザインで、特徴的なドアハンドルや“ガチッ!”と独特で重厚な強靭さを奏でるドアのクロージング音、タフさを象徴するサイドストリップライン、テールゲートのスペアタイヤカバー(BEVモデルはデザインボックス)、フロントボンネットのフード脇に突き出したウインカーレンズが良い意味で不変的でありながら、最新モデルではAピラー部の形状最適化やルーフ前端へのリップスポイラーの追加、B/Cピラーやフロアへの吸音材の追加などによって従来よりも空力性能や静粛性を向上させています。
以前から既に採用されていたサイドウィンドウの二重アコースティックガラスからもコンフォート面における抜かりのなさが伺えて“さすが!”だとは思っていましたが、このようにひとつひとつ小さい改良を継続する「Gクラス」は最新が最良モデルのお手本とも感じます。

尚、BEVモデル「G 580 with EQ Technology Edition 1」の全長が40~50mmほど長いのは、全長の考え方に取り外しできるスペアタイヤは積載物で含まれず、取り外しできないデザインボックスは含まれるためです。

G 580 with EQ Technology Edition 1

G 580 with EQ Technology Edition 1(Mercedes-Benz)

G 580 with EQ Technology Edition 1フロント

G 580 with EQ Technology Edition 1フロント(Mercedes-Benz)

G 580 with EQ Technology Edition 1サイド

G 580 with EQ Technology Edition 1サイド(Mercedes-Benz)

G 580 with EQ Technology Edition 1リア

G 580 with EQ Technology Edition 1リア(Mercedes-Benz)

G 580 with EQ Technology Edition 1デザインボックス

G 580 with EQ Technology Edition 1デザインボックス(Mercedes-Benz)

G 63

G 63(Mercedes-AMG)

G 63リア

G 63リア(Mercedes-AMG)

Gクラス 二重アコースティックガラス

G 450 d二重アコースティックガラス

機能性と贅沢を兼ね備える上質なインテリア

オフローダーとしての機能性とラグジュアリーモデルの贅沢さが融合する「Gクラス」のインテリアは、各部にいずれも質感の高い上質な素材が用いられ、伝統の助手席側グラブハンドルも継承していて、エクステリアのヘッドライトを想起させるデザインの丸型エアアウトレットが採用されています。
さらに、タッチスクリーン式メディアディスプレイによる最新世代のMBUX(Mercedes-Benz User Experience)やマルチファンクションステアリングホイール、キーレスゴー、ステアリングヒーター、ワイヤレスチャージング(フロント)、温冷機能付カップホルダー(前席)、ハイクオリティオーディオとして定評のあるBurmester®3Dサラウンドサウンドシステムも標準で装備されていてメルセデス・ベンツの最新機能が満載と言えます。
また「G 580 with EQ Technology Edition 1」は従来からの特徴的なデフロック機能のスイッチ周辺が再設計され、“G-TURN”や“G-STEERING”の起動スイッチが新たにレイアウトされています。

G 580 with EQ Technology Edition 1インテリア

G 580 with EQ Technology Edition 1インテリア(Mercedes-Benz)

G 580 with EQ Technology Edition 1フロントシート

G 580 with EQ Technology Edition 1フロントシート(Mercedes-Benz)

G 580 with EQ Technology Edition 1リアシート

G 580 with EQ Technology Edition 1リアシート(Mercedes-Benz)

Gクラス スイッチ デフロック機能 G-TURNやG-STEERING

スイッチの違い デフロック機能〔上〕 G-TURNやG-STEERING〔下〕(Mercedes-Benzオフィシャルフォトから合成)

G 580 with EQ Technology Edition 1ラゲッジスペース

G 580 with EQ Technology Edition 1ラゲッジスペース(Mercedes-Benz)

パワートレインとモデルラインアップ

現在、日本で販売されている「Gクラス」のラインアップには3モデルが存在しています。まず、「G 450 d」は最高出力367PS、最大トルク750N・mの3.0L直列6気筒ディーゼルターボエンジン〔OM656M〕に20PS(15kW)、最大トルク208N・mのISG(Integrated Starter Generator=マイルドハイブリッドシステム)と、定評のある9G-TRONIC(9速トランスミッション)が組み合わせられ搭載されていて車両重量は2540kg〔※AMGラインパッケージ=2560kg〕、メーカー希望小売価格(税込)は1824万円からです。
続いて、(Mercedes-AMG)「G 63」は、最高出力585PS、最大トルク850N・mの4.0L V型8気筒(ガソリン)ツインターボエンジン〔M177〕に「G 450 d」と同じ20PS(15kW)、最大トルク208N・mのISGとAMGチューンの9G-TRONIC と言えるAMGスピードシフトTCT 9速トランスミッションが組み合わせられ、車両重量は2570kg、メーカー希望小売価格(税込)は2820万円からです。

ちなみに「Gクラス」のエンジン搭載モデルの排気管(マフラーエンド)は、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(平成14年国土交通省告示第619号)等の一部改正に伴う改正(2017年)以前は、開口部が車両中心線に対して30度を超えないという規定であったため、日本向けオリジナルの専用品(後方側へ傾けることで開口部が30度を超えない)でしたが、現在は改正によってサイド出しマフラーへと変更されていて、ある意味では以前の方が日本向けのオリジナル度が高かったと言えるかもしれません。

G 63サイド出しマフラー

G 63サイド出しマフラー(Mercedes-AMG)

G 63走り

G 63走行(Mercedes-AMG)

そして、「G 580 with EQ Technology Edition 1」はBEVで最高出力587PS、最大トルク1164N・mの4輪独立式モーターが2速のトランスミッションと制御システムによってeATS(電動パワートレイン)を形成しており、116kWhの大容量リチウムイオンバッテリーが搭載されることで車両重量は3120kg、メーカー希望小売価格(税込)は2635万円からです。

車両重量がBEV化によって大幅に増えてはいるものの、合計216個のセルが12のモジュールに収められたバッテリーは、泥や水の侵入を防ぐためにねじり剛性に優れたケースに収められ、それらを強固に守る専用の“アンダーボディプロテクション”も装備され、強化されたスチール製ラダーフレームに組み込まれることによって、車両の低重心化が図られ、車体剛性も大幅に高められ、激しいオフロード走行を可能にしています。

G 580 with EQ Technology Edition 1フロントユニット

G 580 with EQ Technology Edition 1フロントユニット(Mercedes-Benz)

オフロード走行でこそ本領を発揮!かつてない走りを実現したBEVの「Gクラス」

メルセデス・ベンツ日本合同会社による「Gクラス」の試乗会が富士ヶ嶺オフロードで開催されました。オフロード試乗に先立って説明会も開催され、試乗モデル間での差が大きいのは、最低地上高がディーゼルエンジンモデルの230mmに対してBEVモデルは250mm、渡河性能が同700mmに対して同850mmといったところです。

今回のオフロード試乗では、急な登り坂や下り坂の斜面、ボコボコとしたモーグル、沼池、岩地といった特設のオフロードコースでディーゼルエンジンモデルの「G 450 d」とBEVモデルの「G 580 with EQ Technology Edition 1」を比較する機会が得られ、「Gクラス」の持つオフロード走破性の高さ(凄まじいポテンシャル)とBEVの4輪独立式モーターによるかつてない革新的走りも確認することができました。

Gクラス モデル比較

Gクラス モデル比較の説明

富士ヶ嶺オフロードのコース

富士ヶ嶺オフロードのコース

Gクラスオフロード走行

オフロード登り坂走行(Mercedes-Benz)

Gクラスオフロード走行

オフロード下り坂走行(Mercedes-Benz)

Gクラスオフロードモーグル路走行

オフロードモーグル路走行(Mercedes-Benz)

Gクラスオフロード沼池走行

オフロード沼池走行(Mercedes-Benz)

試乗日は、午前中の雨によってオフロードコースがよりいっそうにぬかるんでいて、先ずはディーゼルエンジンモデルの「G 450 d」でコースを走ると、通常の乗用車ではとてもとても登れないと思える急な登り坂でも装備されたオフロード用のローレンジモード(減速比をハイレンジの1.00から2.93へ)及びDYNAMIC SELECTをRockモードでデフロック(前後及び左右)を用いることで、前もしくは後の片輪をズリズリと滑らせながら、10km/h以下のゆっくりした速度でも登っていくことができ、下り坂も安定していて、さすがは「Gクラス」と改めてそのオフロード走行性能のポテンシャルを伺い知ることができます。
そして、スタート時にISGも効果的に働く直列6気筒ディーゼルターボエンジンは振動も少なく、上質で迫力満点の音を奏でてくれるため、長年「Gクラス」に乗られてきた方にとっては安心感もあり、BEVモデルより500kg以上も軽いことからオフロードコースの特性によっては走破性がより高いといったケースもあると考えられます。

Gクラス オフロード試乗会

Gクラス オフロード試乗会

G 450 d

G 450 d試乗車

続いて、同じコースをBEVモデルの「G 580 with EQ Technology Edition 1」でオフロード用のローレンジモード(各輪のモーターそれぞれにトランスミッションが備わり減速比を2 : 1へ)、DYNAMIC SELECTをRockモード、回生レベルを減速も最大のD – -を用いて走ると、「G 450 d」ではズリズリとタイヤを滑らせながら登っていた急な登り坂を“オフロードクロール機能”と呼ばれるオフロード走行用の低速クルーズコントロール機能を用い10km/h以下のゆっくりした速度でも4輪のいずれも滑らせずに登ることができ、下り坂も安定していて、これぞ4輪独立式モーターによる恩恵だと感じる安定した走りを披露してくれます。
その安定感からも如何に緻密で細やかに各モーターを制御しているかを伺い知ることができ、その技術力の高さと新しい走りはBEVの「Gクラス」ならではと思わせます。悪路はデフロックを駆使して走るという既存の概念を覆すその走りは、BEVの4輪独立式モーターだからこそ実現できることを体感しました。

4輪独立の駆動制御は内燃機関のパワートレインにシステム(三菱自工のS-AWCやホンダのSH-AWD等の極めて高度な技術)を組み込むことでも実現されますが、電動でモーターを制御するにあたってはサーボモーター(一定角度を回転させて停止することができるモーター)でも証明されるように、内燃機関のそれとはレベル違いに緻密で素早く可能であると実感できます。

さらに、オフロード走行時に例えば前方に障害物が現れて前に進めなくなった場合等、左右の車輪を逆回転させることで左右いずれかの方向に自在に方向転換(その場で回転)することができる話題の“G-TURN”もBEVの4輪独立式モーターだからこそ実現できます(傾斜等で場所が不安定だと作動できず、公道では使用できませんと提唱)。
実際に“G-TURN”を行うには、ローレンジ&Rockモードで“G-TURN”のスイッチを入れ、Dレンジで回転したい側のパドルをひいてアクセルを踏めば回転を始めるのですが、その際にステアリングを真っ直ぐに保つというコツが必要で、少しでもステアリングを切ってしまうと機能はキャンセルされてしまいます(反射的にカウンターステアをあててしまうとキャンセルに)。
きちんと一回転できた時には、初めて体験する動きに感動すると同時に“G-TURN”が必須のシチュエーションにおいて失敗しないように、せっかくの機能をフル活用できることが大切だとも感じました。

“G-TURN”や同様にモーターの駆動トルクを個別で制御することで後輪軸を中心に旋回でき回転半径を小さくすることが可能なもう一つの新機能“G-STEERING”は、かつてない革新的機能(技術)としてとても魅力的で、こういった絶え間ない最新技術の搭載も「Gクラス」の真骨頂であると感じました。

G 580 with EQ Technology Edition 1

G 580 with EQ Technology Edition 1試乗車

GクラスG-TURN①

G-TURN①(Mercedes-Benz)

GクラスG-TURN②

G-TURN②(Mercedes-Benz)

そして、雨の影響による増水で最も深いところでは水深800mmとも言われた沼池の走行については、「G 450 d」も「G 580 with EQ Technology Edition 1」も難無くクリア(走行)することができましたが、後でボンネットを開けてみて価格が2000万円、3000万円に迫るモデルのボンネット内部に泥水がかかっている様子が確認され、試乗会の趣として本格的にオフロードを走行した際の耐久性に対する自信の表れであるとは感じつつ、この後の車両メンテナンス(清掃)がとても大変だろうと思い、今回のオフロード試乗会からメルセデス・ベンツ日本合同会社は太っ腹!と感謝を思いました。

まとめとして、両モデルの走行フィールを全体で比較すると、ディーゼルエンジンモデルはとても力強く、スタート時のISGによるアシスト効果も確認でき、いかにも究極のオフローダーといった迫力の音と共に、直列6気筒エンジンによるバランスの良い回転の高まりが感じられて“ブワッ”とエンジンが吹けあがるところが魅力的で、対してBEVモデルはどういった状態でもとても大きいトルクが得られ緻密に制御される電動モーターならではのエンジンモデルでは味わえない走りやすさや走行時における安定感の高いところが魅力的です。
新次元の性能を持つBEVモデルにとって、あとは燃費(電費)が予測しづらいオフロードで充電~走行~再充電の経験則が構築されれば!といったところでしょうか。特筆すべきは、いずれの試乗車も快適で安心感の高いオンロード走行も担える標準装備のタイヤをもちろん装着していて、それでいて「Gクラス」ならではのオフロード走行時の圧倒的パフォーマンスは圧巻で素晴らしい走りでした。

G 580 with EQ Technology Edition 1 ボンネット

G 580 with EQ Technology Edition 1試乗車のボンネット内部

ドリームカー「Gクラス」

「Gクラス」は日本において、もはや他を圧倒するステータスを確立しており、特に武骨で唯一無二の存在感を放つエクステリアは既に45年以上も不変的なデザインで、広義のfashionとしても魅力的で華が感じられるためか? 数多くの著名人が乗っていること、価格が最低でも2000万円近くて時には3000万円を超える場合もある高額モデルにも関わらず年間の販売台数が5000台を超える(2023年、2024)こと、中古車価格(残価)が驚異的に高いことなど、ディーラーに行ってもなかなか手に入れることができない「Gクラス」は今や他に類を見ない唯一無二の存在です。
その卓越した性能のみならず様々な意味から、もはやドリームカーと言っても良いのではないでしょうか。一時は、「Gクラス」の後継? として「GL(後にGLS)」が登場した際には消滅も噂されていたものの、今や別格の伝説モデルとして継続されていくことは疑いようもなく、その「ブランドオリジナリティ」は圧倒的です。
世界に数多のモデルが存在する中、かなりの高額モデルである「Gクラス」ですが、あくまでも量産モデルで極少量生産車でないということも、ひときわその存在が抜きん出る理由のひとつで、「Gクラス」の持つ実力が長年にわたって伝統を育みブランドが形成され、“クルマがブランドを構築した”筆頭事例であると考えられます。

強力なブランド力を持つメルセデス・ベンツに「Gクラス」のようなモデルが存在することは“鬼に金棒”と言っても良いと感じ、いつの時代も数々のドリーム(夢)を提供してきた非日常感たっぷりの「Gクラス」が次に世に送り出すのは何か? に期待は膨らみます。

GクラスのBrand Originality

GクラスのBrand Originality(ABeam Consulting)

〔主要諸元〕
[G 450 d]
■全長×全幅×全高=4670×1930×1980(mm)〔※AMGラインパッケージ=4680×1985×1980(mm)〕
■ホイールベース=2890(mm)
■重量=2540kg〔※AMGラインパッケージ=2560kg〕
■乗車定員=5名
■パワートレイン=直列6気筒ディーゼルターボエンジン〔OM656M〕
■総排気量=2988cc
■最高出力=367PS(270kW)/4000rpm
■最大トルク=750N・m/1350-2800rpm
■ISG(Integrated Starter Generator=マイルドハイブリッドシステム)最高出力=20PS(15kW)、最大トルク=208N・m
■トランスミッション=電子制御9速A/T(9G-TRONIC)
■燃料消費率=11.7km/L(WLTCモード)

[G 63]
■全長×全幅×全高=4690×1985×1985(mm)
■ホイールベース=2890(mm■重量=2570kg
■乗車定員=5名
■パワートレイン=V型8気筒ツインターボエンジン〔M177〕
■総排気量=3982cc
■最高出力=585PS(430kW)/6000rpm
■最大トルク=850N・m/2500-3500rpm
■ISG(Integrated Starter Generator=マイルドハイブリッドシステム)最高出力=20PS(15kW)、最大トルク=208N・m
■トランスミッション=電子制御9速A/T(AMGスピードシフト TCT 9速トランスミッション)
■燃料消費率=6.8km/L(WLTCモード)

[G 580 with EQ Technology Edition 1]
■全長×全幅×全高=4730×1985×1990(mm)
■ホイールベース=2890(mm)
■重量=3120kg
■乗車定員=5名
■パワートレイン=4輪独立式モーター〔E0033〕
■システム 最高出力=587PS(432kW)、システム 最大トルク=1164N・m
■一充電航続距離=530km(WLTCモード)

参考リンク)
メルセデス・ベンツ日本合同会社 ホームページ
https://www.mercedes-benz.co.jp/
メルセデス・ベンツ日本合同会社 メディア
https://media.mercedes-benz.jp/
Mercedes-Benz GROUP Media
https://media.mercedes-benz.com/
独立行政法人自動車技術総合機構
審査事務規程の一部改正について(第 11 次改正)
https://www.naltec.go.jp/topics/fkoifn0000004rpm-att/fkoifn0000004yj7.pdf

橋爪一仁

AUTHOR

自動車4社を経てアビームコンサルティング。企画業務を中心にCASE、DX×CX、セールス&マーケティング、広報、渉外、認証、R&D、工場管理、生産技術、製造等、自動車産業の幅広い経験をベースに現在は業界研究を中心に活動。特にCASEとエンジンが専門で日本車とドイツ車が得意領域。

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