日産スカイラインが、2017年で生誕60周年を迎えた。初代スカイラインは、1957年4月24日、「長い道のりを気持ちよく走る、グランドツーリングの歓びを高次元で体験できるクルマ」を目指して誕生。以来、その価値は、それぞれの時代の最先端技術を搭載して常に新しい世代へと受け継がれてきた。
そこで当サイトでは、5回に分けて歴代スカイラインを写真を中心に振り返ってみたい。その第4回となる今回は、1990年代後半~2000年代前半に発売が開始された第10代~11代目についてまとめた。
そして国際基準のスポーツセダンへ
10代目 ニッサン・スカイライン 25GT-X ターボ(R34型)1998年~
10代目となる区切りのモデルチェンジを飾ったのは、好反響だったR32型へのコンセプト回帰ともいえる、コンパクト化されたボディを持つR34型。ふたたびホイールベースと全長を切り詰めて登場した。そこに搭載されるエンジンは、すべて直列6気筒のDOHCであった。「DRIVING BODY」と名付けられ著しく剛性感を向上させたボディが、スポーツドライブの感動を4ドアセダンで得られる、という稀有なモデルを成立させた。
11代目 ニッサン・スカイライン 300GT(V35型)2001年~
1999年開催の第33回東京モーターショーに出品された、コンセプトカーの「XVL」。その名前は、未来のクルマを意味する「X」、V型エンジンの「V」、上質さを表すLuxuryの「L」を組み合わせており、次世代の上級セダンを提案した。それをベースに2001年に市販化されたのが11代目となるV35型スカイラインだ。
いかなる走行状況や路面状況においても、常にフラットに姿勢を保ちつつ快適に速く走る。そんな理想の走りは、新たなV型6気筒エンジン、サスペンション、ボディなど、あらゆる性能を高めることで実現していた。海外では高級車ブランド、インフィニティの「G35」として発売され、好評を博した。