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世界初公開のトヨタ新型「RAV4」に用意された3モデルとは? 6代目はさらなる「安全・安心」と「移動の楽しさ」を追求

3つのモデルを柱に、2025年度内発売予定

トヨタは、クロスオーバーSUV「RAV4」の6代目となる新型モデルを発表した。この新型RAV4の日本での発売は、2025年度内が予定されている。

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新型RAV4は「Life is an Adventure」を開発コンセプトに、「だれもがこのクルマでそれぞれのアクティブな生活を楽しんでいただけることを目指した」という。5代目で刷新された「RAV4ならではの走り」をさらに追求、新開発のハイブリッドシステムにより加速感を高め、運転する人の使い勝手を考えた機能性と最新の知能化技術により、「なんでもできそう」と思えるクルマへ進化したとのこと。

知能化を推し進める上でのカギとなったのは、トヨタ初採用となるソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene」。このAreneの採用により、さらなる「安全・安心」や、「移動の楽しさ」を実現することで、新型RAV4は都市部の生活でもアウトドアでも、これまで以上にあらゆるライフスタイルにフィットすることを目指したという。

エクステリアは、①Big Foot(大径タイヤを強調)②Life-up(高い走破性を想起)③Utility(使いやすい荷室空間)をポイントとしてデザインされたとのこと。この3つの要素により、「どこへでも行けそう」なRAV4らしさの表現を狙いとしている。その上でラインナップは大きく3種に分かれ、ユーザーの多様なニーズへの対応を図った。その3モデルとは、次の通り。

①「CORE(コア)」――街中で目を引く洗練されたデザイン
ボディ全体の塊で構成された「SUVハンマーヘッド」の採用によりタフさを、バンパーと一体のグリルで先進感と強さを立体的に表現した。

②「ADVENTURE(アドベンチャー)」――冒険心を掻き立てるラギッド感(武骨さ)を強調
ワイドトレッド化と専用ホイールアーチモール、縦比率の高い大型グリルの採用で、SUVらしい力強さを演出。また、ハンマーヘッドのノーズピークを高く設定することでオフロード感の強いプロポーションを強調したという。

③「GR SPORT(GRスポーツ)」――走りの楽しさを機能とともに表現
モータースポーツの知見を活かし足回りをチューニング、ボディ剛性強化を図っている。市街地やハイウェイ、ワインディングなど様々な道で安心して操れ、走る楽しさを味わえるスポーティなモデルに仕上げたとのこと。

フロントデザインにはFunctional MATRIXグリル(GR共通のグリルデザイン)を採用。空力性能を高めるという前後スポイラーやホイールデザインを採用し、操縦安定性向上に努めている。さらにワイドトレッド化(+20mm)やサスペンション・EPSの専用チューニング、専用軽量アルミホイールの採用などが特徴だ。

機能性を重視したインテリアデザイン

室内のデザインにおいては、SUVの機能性をベースに、ユーザーの使いやすさやエンターテインメント体験を可能にする空間の構築が狙いとされている。コンセプトとしては「アイランドアーキテクチャー」という表現が掲げられているが、これはディスプレイやシフトなどの各種機能を、島(アイランド)のように一体的に配置するデザインとのこと。SUVとしての平衡感覚が掴みやすいとされる水平なインパネ、目線移動が少ないというナビゲーション・メーターなどで操作性の向上が図られている。

その他、具体的な内容としては以下の通り。
①インストルメントパネル上面を約40mm低く配置することで、見晴らしの良い視界の確保と運転しやすさの実現に配慮。
②スマートフォンとの多彩な連携に応えるデジタルデバイスの進化と最適配置に努めた。
③モダンかつシンプルに構成した収納等により、使い勝手の向上を図った。

細部においても様々に使いやすさ・上質感が追求されており、例えばコンソールでは、スマートフォンの急速充電やUSB充電の配置を工夫したとのこと。普段はアームレストとして使用でき、裏返すとトレイにもなるリバーシブルコンソールボックスが採用されている。

シフトパネルにはシフト、電動パーキングブレーキ(EPB)ならびにブレーキHOLDスイッチを集約し、運転中の視線移動や動作の最小化が図られている。シフトバイワイヤを採用、シンプルクリーンなデザインに努めるとともに、ピアノブラックによる仕上げで上質さを表現。

ラゲージスペースは、車両サイズ自体に変更はないまま荷室容量を従来の733Lから749Lに拡大。リヤシート折り畳み時の角度をさらにフラットにすることで、長尺物の収納性も向上したとしている。

電動化をリードするパワートレイン

新型RAV4はPHEV、HEVをラインナップ。PHEVには、トヨタ初搭載という最新の第6世代ハイブリッドシステムをベースに、大容量の駆動用バッテリーや高出力充電器対応を組み合わせたという、新開発のプラグインハイブリッドシステムが採用されている。

このPHEVではEV航続距離の向上が図られており、フロントアクスルへのシリコンカーバイド半導体採用等によって小型・高効率化を実現、駆動伝達系では損失低減を図り燃費向上したことに加え、電池の大容量化などによって、従来の95kmから150kmまでの延伸を達成したとしている。

またRAV4らしい走破性の実現を目標に、最新のハイブリッドシステムと電動ブレーキシステムを組み合わせて搭載、モーター出力は12%向上。V2H(ビークルtoホーム)にも対応し利便性の向上が図られており、DC急速充電も追加、満充電の80%までの充電が約30分で可能だという。

一方HEVでは、トランスアクスルやパワーコントロールユニット、電池等の改良により、モーター出力を向上させたとのこと。シームレスな加速感や、軽やかな出足とダイレクトな駆動力レスポンスを実現したとしている。

知能化技術で「なんでもできそう」を実現

新型RAV4には、ウーブン・バイ・トヨタにより開発が進められているソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene」を、トヨタで初めて採用したという。またこれを皮切りに、SDV(Software-Defined Vehicle)の開発を本格化していくとトヨタでは説明している。

同社の考えるSDVの提供価値は、エンターテインメントや利便性に留まらず、「安全・安心」「交通事故ゼロ」の未来を届けることにあるという。そのために、2つの機能をAreneにより実現したとのことである。

①新世代マルチメディアをトヨタ初搭載
カスタマイズ可能なホーム画面の採用でユーザーひとりひとりに合わせた操作性を向上したという。また、音声認識の応答速度・理解精度を向上させ、さらに快適な対話が可能になったとしている。

②最新のToyota Safety Senseを搭載
先進機能の改良・追加により、安心なドライブが楽しめるという。

・改良された機能例
ドライバー異常時対応システム……走行中の運転者が急病などにより運転の継続が困難になった場合、自動的に車両を減速・停車させる機能。センサー情報を用いて、路肩に退避スペースが確認できた場合には、減速後、路肩へ寄せて停車できるよう改良された。

・追加された機能例
急加速抑制……障害物の有無によらずアクセルの踏みすぎ・踏み間違いを検知するとクルマの加速を抑制する機能。従来、販売店オプションとして設定のあったプラスサポート機能を改良し、Toyota Safety Senseに標準装備とした。

※写真はいずれもプロトタイプ。

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LE VOLANT web編集部

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