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【速報】GRカローラ、早くも“次”の進化へ。レース直結の「冷却ダクト」と「接着剤増し」で走りの純度を高める

GRカローラを一部改良、113日発売決定。レース現場からの学びを反映

トヨタGAZOO Racingは2025年9月18日、「GRカローラ」の一部改良モデルを発表した。同日より注文受付を開始し、11月3日に発売する。GRカローラは2025年3月に新開発8速AT「GR-DAT」の追加やシャシー性能の向上を果たした「進化型」が発売されたばかりであり、そこからわずか半年余りという極めて短い期間での再改良となる。今回のアップデートは、スーパー耐久シリーズをはじめとするモータースポーツの現場からの学びを迅速にフィードバックしたものであり、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を続けるTGRの姿勢を明確に示すものだ。

【画像43枚】新設された「クールエアダクト」の構造から、13.9m延長された接着剤の塗布位置まで。改良新型「GRカローラ」の進化点を写真で見る

シャシーと冷却性能を強化し、過酷な領域での走りを深化

今年3月の進化型では、シャシーを締結するボルトのフランジ形状を見直すといった細やかな改良で剛性向上が図られたが、今回のモデルではさらに踏み込んだボディ骨格強化が実施された。

特に、ニュルブルクリンクに代表されるような、国内サーキットでは発生しない強烈な上下左右Gがかかる過酷な環境下での走行安定性を目指し、構造用接着剤の塗布範囲を拡大した。フロントボディやフロア、リアホイールハウス周りを中心に、従来モデル比で13.9mも塗布長を延長し、合計32.7mとしている。これにより、質量増を最小限に抑えながらボディ剛性を高め、街乗りからサーキットまで、あらゆるシーンでドライバーとクルマとの一体感を向上させている。

もう一つの大きな進化点は、吸気冷却性能の改善である。長時間の全開走行など、エンジンルーム内が高温になる高負荷走行時においても、1.6L 3気筒ターボ「G16E-GTS」エンジンが持つ304psのポテンシャルを安定して発揮させるため、新たに「クールエアダクト」が追加された。

これは、フロントグリルから取り込んだ外気を直接エアクリーナー下方の2次吸気口へと導くもので、吸入空気温度の上昇を大幅に低減する効果をもたらす。モータースポーツの現場で求められる、極限状態での信頼性とパフォーマンスを市販車へ還元した改良点である。

サウンドにもメス、日常域でのドライビング体験を向上

走行性能の追求だけでなく、日々のドライビングをより楽しむための改良も施された。メーカーオプションとして設定されるJBLプレミアムサウンドシステムは、新たにラゲッジスペースにサブウーハーが追加され、従来の8スピーカーから9スピーカー構成へと進化した。これにより、よりクリアで迫力のあるオーディオサウンドを実現している。

さらに、このJBLプレミアムサウンドシステム装着車には、新たな機能として「アクティブサウンドコントロール(ASC)」が装備される。これは、アクセルやシフト操作といった車両の状態変化に応じたスポーツサウンドをスピーカーから発生させるものだ。

特筆すべきは、アクセルオフ時にターボラグ低減システム作動時に発生する「バブリング音」を再現する機能も盛り込まれたことである。これにより、ドライバーは安全な日常の運転シーンにおいても、レーシングカーを操るかのようなエモーショナルなサウンド体験を味わうことができる。なお、ASCは走行モードに応じて3パターンのサウンドが設定され、音量調整やOFF設定も可能だ(工場出荷時はOFF設定)。

供給体制を見直し、既存オーナーへの配慮も

これまでGRカローラは、その人気の高さから抽選販売となるなど、誰もが手にできる状況ではなかった。しかし、今回の発表に際し、進化し続けるGRカローラの走りをより多くのファンに届けるため、供給体制の見直しが行われたことも明らかにされた。

また、すでにGRカローラを愛用しているオーナーに向けたアップグレードプログラムの開発も進められている。2023年モデルを対象に、ソフトウェアアップデートによって最大トルクを370Nmから400Nmへと向上させ(2025年3月発売の進化型と同スペック)、4WDシステム「GR-FOUR」の制御も変更するプログラムを2026年春に提供予定だ。

GRカローラのメーカー希望小売価格(税込)は、6速MTモデルが568万円、GR-DAT(8速AT)モデルが598万円となっている。終わりなき進化を続けるGRカローラ。その最新の姿は、TGRの理念を色濃く反映したものと言えるだろう。

【画像43枚】新設された「クールエアダクト」の構造から、13.9m延長された接着剤の塗布位置まで。改良新型「GRカローラ」の進化点を写真で見る

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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