スペインでのテスト模様を公開
ダイムラーは6月18日、現在開発を進めている次世代EVモデル「メルセデス・ベンツEQC」のテスト走行の模様を公開した。
メルセデスのEQシリーズは、次世代EVの新シリーズとして2016年のパリ・モーターショーでコンセプトカーが発表された。EQシリーズ第1弾となるEQCはクーペSUVとなることがすでに明らかとなっており、2019年に市販型の生産がはじまる予定。今回公開されたテストの模様からは、EQCが市販に向けて確かな歩みを進めていることがうかがえる。
すでに寒冷地でのテストを終えたEQCは、スペイン・アルメリアに舞台を移し耐熱テストを実施している。テスト内容は、最高気温50℃にのぼる環境のなかでの空調制御機能やバッテリー冷却機能などのチェックが中心。とくにバッテリーは、寒い環境では電力消費が激しくなる一方、暑い環境では破損の恐れが高まる。この物理特性にいかに対応できるかをテストするのが重要になる。
走行性能のチェックにも余念はない。実際の走行テストの前にデジタルテストとして行なわれる、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)や電力消費量などのチェックに加え、実走行でも耐久性を含めてさまざまな環境下でテストされる。
開発に約4年をかけて作られたEQCは最終的に、マイナス35℃におよぶ寒冷地域で3回、最高50℃に届く熱帯地域で3回テストを経るという。テスト地域は地元ドイツのほか、フィンランド、スウェーデン、スペイン、イタリア、ドバイ、南アフリカ、米国、中国が含まれている。