4リッターV8ツインターボは600ps超えに?
2014年のデビュー以来、さまざまなバリエーションが追加されているメルセデスAMGの2シータースポーツ、「GT」にさらなる高性能版である「ブラックシリーズ」が追加される模様だ。ブラックシリーズというと、かつてSLやCLKなどに設定されたスパルタンなモデル向けの称号だが、それがGTで復活するわけだ。
テスト車はグリーンハウスから下を入念に擬装ラッピングした状態だったが、縦スリットのパナメリカーナグリルはブラックアウト。リアに回るとスポイラーはベースとなる「GT R」と同じく固定式であることが確認できるが、興味深いのはエキゾースト。GT Rはセンターと左右、3カ所に排気口が設けられるが、テスト車の左右は丸型のエンド部が縦に重ねられている。よくよく見れば作りはテスト車らしくラフなものだけに、これがそのまま市販車にフィードバックされるかは不明だが、GT Rとの明確な差別化が図られることは間違いないだろう。
GTにはベーシックな仕様だけでなく前述したGT Rや「GT S」、「GT C」、さらにはオープンモデルのロードスターという具合にさまざまなバリエーションが存在。パワーユニットのスペックも搭載モデルに応じて使い分けられているが、ブラックシリーズには当然ながら最強のユニットが搭載される。4リッターのV8ツインターボにDCTという基本構成こそベース車と同じだが、最高出力はGT Rの585psからさらにアップ。600psを超えることは間違いない。ボディには一層の軽量化が施されるだけに、そのパフォーマンスはブラックシリーズを名乗るに相応しいものとなるはずだ。気になるデビュー時期だが、ワールドプレミアは早くて来年。遅くも2020年という説が有力だ。