まずは4部門のみを選定。レクサスESが2部門で最優秀の評価を獲得
ヨーロッパで車両の安全性を評価するユーロNCAPが、年間表彰ともいえる「ベスト・イン・クラス・カー2018」を発表。カテゴリーごとに最も安全性能の高かったクルマに与えられる称号だが、2018年はスモールファミリーカークラス、ラージファミリーカークラス、ラージオフロードカークラス、ハイブリッド&エレクトリッククラスの4部門でベスト・イン・クラスを選定。2017年はエグゼクティブクラスやスモールオフロードクラス、スーパーミニクラスなど6部門が設けられていたが、2018年は4部門のみとちょっと寂しい結果に。さらに2部門をレクサスESが制したことで受賞車は3台のみとなっている。
受賞車は別表のとおりだが、3車はともに平均的に上位評価を得ている一方で、乗員保護性能などそれぞれの項目では必ずしもトップではないところも興味深い。2018年の評価成績を振り返ってみると、乗員保護性能ではボルボXC40が97%とAクラスを上回っており、小児保護性能ではAクラスが91%でトップながらマツダ6(日本名アテンザ)も91%と同評価となっている。
歩行者保護性能ではAクラスの92%がトップで、次いでレクサスESの90%とベスト・イン・クラス2車が1-2フィニッシュだが、3位にはアウディA6がきており、ヒュンダイNEXOは14位とかなり下にいる。そして安全装備ではアウディQ3の85%がトップで、NEXOが4位、ESが6位、Aクラスは14位と上位とはいえない位置にいる。
だが、それでも全体を見ていくと、この3車が平均上位にいることでベスト・イン・クラスとなったと思われる。なお、2017年は表彰車のあったエグゼクティブクラスではアウディA6が、スモールオフロードカークラスではボルボXC40が、スモールMPVクラスではアウディQ3がそれぞれ5つ星を獲得して評価はいいが、現時点ではベスト・イン・クラスには選ばれていない(スーパーミニクラスは5つ星車なし)。歩行者など交通弱者に対する安全対策がやや足りないという判断のようだが、2019年以降はさらに評価が厳しくなることでベスト・イン・クラスはますます難関となる可能性が高い。2019年は該当車なし、とまではいかないだろうが……。