先代A4と同じMLBベースのビッグサルーン
世界中の自動車メーカーが中国を最重要マーケットのひとつと位置づけ注力しているが、なかでもフォルクスワーゲンはその最右翼といえよう。それを如実に示しているのが、中国ではなくジュネーブでワールドプレミアされた中国専用ラグジュアリーサルーン「フィデオン」だ。
アウディA4 LやBMW3シリーズのロングホイールベース仕様といった他ブランドの中国専用モデルが示すようにとにかく長いサルーンを好む中国市場だが、フェデオンの全長5.05×全幅1.87×全高1.48mという堂々たる体躯は、まさに中国人好みといえそうだ。VWグループ内でいえばアウディA6よりもわずかに長く、ホイールベースは3mを超えている。
プラットフォームは、エンジンが縦置きされるミドルクラス以上用のMLBだ。アウディではA6や先代A4、Q5などで使用されているが、VW本体ではこれが初採用となる。日本でも今年2月に発売となった現行A4はMLBの第2世代にあたるMLB evoプラットフォームへと切り替えられているのだが、このフィデオンについてはevoとは明示されていない。
エンジンは300ps(220kW)/440Nmの3.0リッターV6ターボで、4輪駆動の「4MOTION」との組み合わせになる。時期は明らかにされていないが、今後、2.0リッター直4ターボの前輪駆動モデルやプラグインハイブリッド仕様も追加されるそうだ。
ショーファードリブンも想定しているとのことで、5つの走行モードを備えたエアサスペンションを採用。また、半ドア状態から自動的に閉じてくれるソフトクロージングドア、ヒーター/ベンチレーションやマッサージ機能を備えたラグジュアリーシート、スマートフォンを統合するインフォテインメントシステムなど、ラグジュアリーサルーンらしい装備が盛り込まれている。