スタイリングはキープコンセプト
ジャガーが長年守り続けてきた”あのカタチ”を捨て、新しいデザインを世に問うたのが初代XF。その後XJのフルモデルチェンジ、弟分であるXEのデビューを経て、最近ようやく「ジャガーといえばこのカタチ」と、新世代ジャガー像がマーケットに受け入れられてきたように思う。そんな中、ミドルサルーンのXFが8年ぶりにフルモデルチェンジ。このたびデリバリーがはじまった。
XFのライバルといえばメルセデスEクラスやBMW5シリーズ、レクサスGSといった高級ビジネスサルーンで、このクラスはヨーロッパの分類で「Eセグメント」と呼ばれている。そして日本では先に挙げた3モデルが圧倒的なシェアを占めており、アウディA6やマセラティ・ギブリなどは一部のファンやアーリーアダプターが所有するにとどまっているというのが現状だろう。XFもそんな中の1台といえるが、新型は果たしてそんな状況を打破する実力を備えているのだろうか。注目はズバリそこである。
さて、まずは初対面の印象から。一見したところあまり変わった感じのしない新型だが、これは新しいジャガーデザインをさらに広く浸透させたい狙いもあるのだろう。でもよく見ればサイドウインドーがリアドアの後ろにもうひとつ付いた「6ライト」スタイルになっていたり、リアコンビランプにスポーツカーのFタイプにも通じる直線と半円を組み合わせたLEDのラインがあしらわれたりと、確かに新しさを感じさせる部分もある。