3.8リッターのツインターボは660馬力か この9月に開かれるパリ・モーターショーで公開され、来年はじめまでには市販されるというポルシェ911 GT2の姿がドイツ・ニュルブルクリンクサーキットで捉えられた。これはフルモデルチェンジのタイミングが近づきつつある現行991系モデルに投入される最終版であり、ひとつの完成形として記憶される存在となるだろう。 撮影されたクルマのカタチは、スパルタンなGT3ボディをモディファイしたもののようだが、そこここにこれがGT2(ツインターボの2WD)であることを証明するディティールが見える。雰囲気温度を下げるためのエンジンルームへのエアインテーク、吸気ラム効果を狙うダクト、GT3のセンター出しとは異なる左右振り分けエキゾーストパイプの両外側を覆うリアバンパーの穴あき擬装パネルの下には、当然過去のGT2同様放熱のためのエアアウトレットがあると考えられる。3.8リッターの水平対向6気筒ツインターボは、現行のターボSを超えるオーバー600馬力、下馬評では660馬力ともいわれる。911系の軽さでこの出力、しかも2WDとはなんたる怪物か。 ボディはワイドボディのパネルだが、スタビリティと旋回力アップのために、お約束通り、さらなる多少の拡幅が施されているとも見える。空力手法はGT3同様だが、このクルマのフロントにはより大きなエアスプリッターと大胆なカナードが備わっている。また大型リアウイングは公道レギュレーション面でギリギリのアグレッシブなサイズと形状。2WDゆえダウンフォース重視が徹底されているようだ。 スタイル重視の超大径ホイールと極薄ハイトなタイヤセットではなく、戦闘的なセンターロックホイールにミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2を履く硬派ぶりもお約束通りだ。 Text:Makoto TAKEHIRA Photo:Apollo News Service 全文を読む