「ポロ」がベースのコンパクトSUV
この秋にデビューが予定されているフォルクスワーゲン(VW)「T-Roc(Tロック)」の近影が届いた。もはやカモフラージュなしの状態で積車に積み込まれる様子を撮影したものだが、これはおそらく何らかの撮影が行われた後のショットだと考えられる。デビューのタイミングから逆算すると車は量産試作車(つまり外観はほぼ市販車と同じ)で、サイドシルのブラッシュ痕跡やトリムの修正痕、およびタイヤの経時変化をみると、やや走り込まれた状態のようだ。
さて話が前後するが、このT-Rocは車格的にはティグアンの弟分であり、プラットフォームには「MQB」を採用。モジュラー組み合わせ的にはアウディ「Q2」とほぼ同格となる。世はSUV全盛であり、VWもまた全クラスを網羅するSUVのフルラインナップを完成しつつあるというわけだ。新車の半分はSUVという「とりあえずSUV」需要も取り込むべく、4WDにはこだわらず(つまり廉価版のFFに力を入れ)ルック&フィールがSUVらしいという路線である。
デザインは過去のコンセプトカーの流れを組むフェンダーフレアで個性を出している。審美的には評価が分かれそうだが、SUVフルライン時代だから兄弟たちと違う個性をみせるという点では狙い通りの結果を出しているといえそう。エンジンは1.0リッター3気筒およびミラー化された新型の1.5リッター4気筒ガソリンがメインで、欧州市場には1.5リッターと2.0リッターのディーゼルも用意されるはずだ。
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Text:Makoto TAKEHIRA Photo:Apollo News Service
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