研究開発能力は地元ドイツ以外では最大
BMWはこのほど、中国・北京に新たな研究開発拠点「BMW Group R&D Center Beijing」をオープンした。
ドイツBMW本社で研究開発担当取締役を務めるクラウス・フレーリッヒ上級副社長は、北京で行なわれた開所式で次のようにコメントしている。
「私たちにとって中国は、イノベーションの原動力であると同時にインスピレーションの場です。とくに電動化とデジタル化の分野において、中国は今日すでに世界をリードする市場になっていると私たちは考えています。そのため、私たちは5年前に、北京、上海、瀋陽の研究開発拠点からなる包括的なネットワークの構築を開始しました。中国での研究開発活動の強化と、ますます優秀さを増している中国のテクノロジー企業との連携が、とくに電動モビリティとデジタル化に関して、BMWグループの世界的な研究開発の成果に大きく貢献するものと期待しています。」
北京五環路からわずかに外側に位置する交通至便な場所にある広さ1万7000平方メートルの新拠点には、チーム間の交流を促進し、豊かな発想を生み出すスペースを提供する、現代的なデザインの施された開放的なオフィス空間が広がる。この新拠点で従業員は、なかでもシステムとサービスの要求管理、テスト、検証ならびに研究開発に従事。今回の新拠点開設によって従業員200名以上を収容できるスペースが新たにもたらされ、これによりBMWグループの中国における研究開発ネットワークに所属する従業員の合計数は1100名以上に増加した。
2017年、中国はBMWグループにとって世界最大の単独市場となった。北京、上海、瀋陽の研究開発拠点の確立により、中国の研究開発ネットワークは世界でも類を見ないものとなり、ドイツを除いてBMWグループ最大の研究開発能力となっている。
2018年にはこの新しい北京の研究開発拠点で70台以上のテスト用車両が使用される予定で、計画されている累積走行距離は500万kmを超えており、年間予定走行距離として過去最高となる見通しだ。