旅&ドライブ

旅心をかき立てる道。絶景ドライブ100選「磐梯吾妻スカイライン(福島県)」

ダイナミックに表情を変える山々の姿に息を呑む。

百年以上の時を経てもなお、明治21年(1888年)の噴火による崩壊の傷跡を見せる磐梯山。この山を遠巻きに望みながら、山形と福島の県境にまたがる吾妻連峰の東端を抜けていく磐梯吾妻スカイライン。

かつての磐梯山はその急峻な頂の特徴から、天に掛かる岩の梯子を意味する〝いわはしやま〟とも呼ばれていた。

 

浄土平の北西にそびえる一切経山はいまも火山活動が活発で、山腹から吹き上がる火山性ガスはスカイラインからもよく見える。

一方、山岳ルートを形成する吾妻連峰の吾妻小富士やスカイラインを隔てて相対する東吾妻山の名前に見つけられる〝吾妻〟という呼び方は日本武尊の伝説として伝えられている。日本武尊が東征の際に、海の神の怒りを静めるために身を投じた妻への恋しさを込めて「あづまはや(わが妻よ)」と嘆いたことに由来するとされている。この伝説はおもに東日本各地に残されており、福島の当地のほかに群馬県吾妻郡の嬬恋や上信国境の碓氷峠など、山並みから見下ろす平野が雲海に隠されるような場所である。

この地理的な条件の一致は、すなわち絶景のある場所だといえる。何度も何度も急なカーブを曲がっては少しずつ空に近づき、やがて視界が大きく開けると、そこには写真で見るよりも広大で想像しているよりも荒々しい風景が広がっている。その景色は、かつては神の領域の場所であったのかも知れない。そう思うとき、このスカイラインから眺める木々も山々も、遙かなる町並みもよりいっそう輝くだろう。

 

※料金・営業時間・問合せ先などは平成27年9月時点のものですので、お出かけの際には最新情報をご確認ください。また特に表示のないものは消費税8%税込み料金で、宿泊料は原則2名1室利用時の1名分の料金です。
CARSMEET web編集部

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