イベント

豪華絢爛なレジェンドたちが集うもうひとつのモナコ・グランプリ

第11回モナコ・ヒストリック・グランプリ

 ダニエル・リカルドが快心の勝利を挙げたF1モナコ・グランプリの2週間前に“もうひとつのモナコ・グランプリ”が行われたのをご存知だろうか? それが2年に一度、同地で開催されるヒストリックカーレース、 “モナコ・ヒストリック・グランプリ”である。

プールサイドを走る1970年型のフェラーリ312B。オーナー&ドライバーは85年のル・マン・ウィナーで、元F1ドライバーのパオロ・バリッラ。

150台以上のF1マシンが集結!

 

 さる5月11~13日に行われたこのイベントは今回で11回目。もともと1997年にモナコ建国700周年を記念して行われた“余興のひとつ”に過ぎなかったのだが、いまや世界中からVIPたちが集まる世界で最も豪華なヒストリックカーレースとなった。

1967年のモナコGPで、モナコのレーニエ大公がグレース王妃を乗せてパレードしたことでも知られる、ランボルギーニ・マルツァル。その故事にちなみ、日曜には息子のアルベール2世がドライブするサプライズも!


 その理由はただひとつ。行われるレーシングコースも、施設もすべてホンモノ本物のF1グランプリとまったく同じものが使われるからだ。そのために回を重ねるごとに参加者が増加。これまではF1以外にも様々なカテゴリーが組まれていたが、今年は戦前のGPカー、1950年代のレーシングスポーツカー以外の5クラス(年式によって区分される)はすべてF1カテゴリーとなり、その総数は実に150台以上を数えるまでになった!

ジム・クラークの乗ったロータス25のコクピットに収まるエマニュエル・ピロ。傍にいるのは、当時からこのクルマのメカニックを務めるボブ・ダンス。

 

憧れのマシンがゴロゴロ

 モナコのピットはもとより、ハーバー沿いに設けられたパドックまで、子供の頃、タミヤのプラモデルで作った憧れのマシンの“本物”が、ゴロゴロしている光景はこのイベントならでは。しかもそれらが、往時を彷彿とさせるスピードで本気のレースを繰り広げるのだから、面白くないわけがない。実際、この週末のモナコはF1グランプリと変わらぬ賑わいでスタンドはすべて超満員。ハーバーにひしめく超豪華クルーザーでは、連日連夜パーティーだらけという盛り上がりぶりである。

 近年は、元F1レーサーたちがオーナー兼エントラントとして参加してくるのも特徴で、今回はパオロ・バリッラがフェラーリ312B、アレックス・カフィがエンサインN176、そしてレッドブルF1のチーフ・テクニカル・オフィサーのエイドリアン・ニューウェイがロータス49Bで参戦していた。

エイドリアン・ニューイが自ら組み立てた! という1969年型のロータス49B。その腕前も中々のもので、決勝では11位完走。

相変わらずダンディな“鉄人”リカルド・パトレーゼはウィリアムズFW05をドライブ。こちらも現役当時のレーシングスーツを着て登場。

 また日本からも1966~1972年のF1クラスで競われるセリエEに、2014年の優勝者である久保田克昭氏が愛機ロータス72とともにエントリー。日本のSUPER GTでも活躍したビョルン・ウィルドハイムなど、プロドライバーに混じって予選4位からスタート。惜しくもマシントラブルでリタイアになってしまったが、決勝でもトップ争いを展開する大活躍をみせた。

2014年に日本人として初めてモナコで優勝を果たした久保田克昭氏は、今回もセリエEにロータス72で参戦。56歳ながらベストラップ更新、さらにはプロとトップ争いを展開と大活躍!

セリエEの表彰式。ヒストリック・レースであってもモナコのポディウムは特別。感無量といったウィルドハイムの表情に注目。

 このほか、ミカ・ハッキネンやエディ・アーバインら元F1ドライバーを集めたF1パレードや、ポルシェ70周年を記念したデモラン、ランボルギーニ・エスパーダ50周年を祝うマルツァルのデモランなど、レース以外のプログラムも行われたこの3日間は、ある意味で本家F1よりお得で豪華な週末だった。

 

1998年、1999年のF1チャンピオン、ミカ・ハッキネンは今も大人気。マクラーレンのアンバサダーとして、1970年のM14Aでパレードに参加した

シューマッハのパートナーとしてフェラーリで活躍したエディ・アーバインは、かつてジェイムズ・ハントがドライブしたマクラーレンM26でパレード。

リポート&フォト:藤原よしお Y.Fujiwara
LE VOLANT web編集部

AUTHOR

愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?

複数社を比較して、最高値で売却しよう!

車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。

手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!

一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!

【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>

注目の記事
注目の記事

RANKING