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初開催のグランピングイベントが象徴するポルシェのもうひとつの世界観

ポルシェらしい非日常体験

70周年を迎えた現在でも、ポルシェのメインストリームがスポーツカーであることに変わりはない。ただ、世の中の流れとともに新しい価値が求められるのも事実だ。祝日となった7月16日の「海の日」に、ポルシェジャパンの主催で行われたアウトドアイベントはまさにその象徴といえるだろう。

都市型アウトドアパーク「WILD MAGIC」を会場に、1日限りで開催されたこの「Porsche Glamorous Camp(ポルシェ・グラマラス・キャンプ)」は、ポルシェの70周年を日本のファンとともに祝うイベントのひとつ。これまでのポルシェ流儀でいえば、富士スピードウェイなどのレーシングコースがイメージ通りだろうが、今回の主役となった新型カイエンをはじめマカン、パナメーラ・スポーツツーリスモといったラインナップにとっては、都心にありながらラグジュアリーなキャンプが楽しめるという非日常的な体験は、ポルシェのもうひとつの魅力を伝えるには最適なステージだ。

もちろん用意されたコンテンツはポルシェらしく充実したもの。正午からオープンとなったエントランスでは、オリジナルボトルにウェルカムドリンクが供され、招待客は案内されたテントサイトでゆっくりとくつろぐ。グリルエリアにはイタリアンの前菜に和牛の焼きしゃぶや松坂ポークのスモーク、冷製カッペリーニ、ドイツパンのラクレット、「70周年ロゴ入り」パンケーキバーガーなどなど……、思い出すだけでも垂涎の多彩かつ美味なメニューが用意された。

また、スペシャルゲストで「パリでの修行時代からポルシェは憧れ」というパティスリー・サダハルアオキ・パリの青木定治氏は、かき氷を使ったオリジナルスイーツをプロデュース。現在は「ポルシェ356B」を所有しているという青木氏も、試乗会場に置かれた新しいマカンに熱い視線を注いでいた。

そしてもうひとり、自ら焙煎したコーヒーの提供と焙煎のワークショップを開催した、世界一の焙煎士である後藤直紀氏も「クルマ好きは凝り性だから焙煎にハマる方も多いですよ」とコメント。アウトドアで焙煎を楽しむのも、ポルシェにふさわしいラグジュアリー体験といえるだろう。

もちろん参加者は食事を楽しむばかりではなく意欲的だ。ポルシェジャパンのプロダクトマネージャー、アレックス氏によるマカンGTSや新型カイエンSなどのモデル解説を聞き入り、パナメーラ・スポーツツーリスモとマカンが用意された特別試乗会にも積極的にエントリーして、最新のポルシェに触れていた。

会場にはドッグランをはじめ、キャンドル工房やTシャツづくり、ネイルサロンといった同伴ファミリー向けのワークショップも充実していたので、クルマ好きのご主人たちは気兼ねなく試乗のハシゴが楽しめたようだ。

今回が初開催という「Porsche Glamorous Camp」を象徴していたのは、メインテントに展示されたロスマンズカラーの「ポルシェ959」かもしれない。このパリ-ダカール・ラリーで活躍した伝説の4WDスーパースポーツは、カイエンやマカンといった現在のSUVモデルや、オールラウンダーな最新モデルであるパナメーラ・スポーツツーリスモのルーツともいえる。

こうしてスポーツカーだけではないポルシェのもうひとつの魅力に触れた多くの参加者は、1日の限定開催を惜しむようにクローズとなる21時近くまでグランピングとポルシェの世界を楽しんでいた。

ポルシェ ジャパン https://www.porsche.com/japan/jp/

萩原充

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