A6とトゥアレグは最高評価。ジムニーはやや厳しい結果に
欧州で新型車の安全性を評価するユーロNCAPが新たな評価結果を公表した。今回はアウディA6、フォルクスワーゲン・トゥアレグ、フォード・トルネオ・コネクト、スズキ・ジムニーの4車の衝突安全性および先進安全性能をジャッジ。フォードのマルチバン、トルネオは日本へは輸入されていないが、他の3車(新型A6とトゥアレグの上陸は未定)の結果は気になるところだ。
まずA6、トゥアレグはともに最高評価の5つ星を獲得。A6の乗員保護性能93%はかなり高い安全性を示しており、歩行者保護性能81%は2018年のトップレートとなる。乗員保護のトップレートはボルボXC40の97%だが、歩行者保護ではXC40は71%にとどまっており、A6が上回った形だ。
一方のトゥアレグは、乗員保護は89%にとどまったが、先進安全機能は81%とA6を上回り、2018年のトップレートを更新している。緊急時の車線維持機能(事故回避機能)の高さが評価されたもので、ユーロNCAPのテストではかなりの好反応を示したと思われる。少々、残念なのが日本でも人気の高まっている新型ジムニー(国内のジムニーシエラ)の3つ星という結果で、後席幼児保護性能以外は厳しい評価となってしまっている。エアバッグの圧力不足、ドアフレーム回りの変形、歩行者対応の衝突軽減ブレーキの弱さ、車線維持機能の未装備などを指摘。ジムニーも必要十分な先進安全機能を備えているのだが、ユーロNCAPはすべての先進安全機能を備えたクルマに最高評価を与えるポリシーがあるため、今回は厳しい評価となったようだ。
高価なA6やトゥアレグと比べるのは酷な気もするが、ジムニーの特性を知って購入するユーザーにも、情報はしっかり伝えるというユーロNCAPならではの姿勢の現れと見ていいだろう。ちなみにフォード・トルネオの幼児保護性能はジムニーより低いながらも、4つ星の評価となっている。
今年は評価結果公表がまだ7車と少ないユーロNCAPだが(2017年は70車)、年末にかけて話題の車種の評価結果が出そろうことを期待したい。