国内試乗

【試乗インプレ】キャデラックの最新モデルにイッキ乗り!

キャデラックが日本にXT5クロスオーバーを導入してから1周年。そんなXT-5をメインとしたオールラインナップ試乗会が開催された。会場には他にもATS、CT-S、エスカレードも用意されていた。当日は生憎の天気だったが……、最新キャデラックの印象はいかに?

カッティングエッジな存在感がある

プレミアム系アメリカ車としては、日本市場で唯一存続しているキャデラック。だが、プレミアムといっても欧州車とは位置づけが少しばかり異なるとのこと。伝統的な貴族社会がないアメリカにおいて、プレミアムとは無限の可能性を秘めたブランドを意味する。

CTS
より低い重心で、より伸びやかに、磨かれたプロポーションが魅力。それは目に見える美しさや高級感だけでなく、ベースを拡大して居住性を向上させている。エンジンは2.0L直4ターボ。7,106,400〜7,457,400円。

実際に、キャデラックはブランドの再構築を図っている。アメリカンドリームを成し遂げた成功者の証といったゴージャスなイメージから抜け出し、もっと自由でスタイリッシュでいてクールな、欧州車や日本車とは一線を画すカッティングエッジな存在感がある。

エスカレード
フルサイズSUVの「エスカレード」はボディサイズが巨大だ。車重は2650kgに達するので、それに合わせV8エンジンの排気量も6.2Lとさすがにフルサイズ。価格はプレミアムが12,609,000円。プラチナムが13,608,000円。

すでに、2018年4月のニューヨーク・ショーでキャデラックとしては初となるコンパクトSUVのXT4を発表。さらに、2021年までに5モデルが投入されるそう。その先駆けとなったのが、2017年10月に日本市場に上陸したXT5クロスオーバーだ。

XT5 クロスオーバー
ベーシックグレードの「ラグジュアリー」はレザーシートを標準装備。試乗車となった上級の「プラチナム」では素材がセミニアリンフルレザーになる。スリーサイズは全長4599×全幅1881×全高1627mmで、実寸はミドルとコンパクトの中間というところ。ラグジュアリーは6,685,200円、プラチナムが7,549,200円。

ヒット作となったミドルSUVのSRXの後継モデルであり本国ではキャデラックの主力モデルとしての役割を担う。もはや、フルサイズのラグジャリーサルーンがキャデラックの象徴ではないわけだ。ただ、サイズ的な大らかさはアメリカ車らしくミドルクラスとしてはかなり立派に見える。それでいて、エクステリアの多くはシャープなラインで構成されているので軽快な印象も与える。

XT5 クロスオーバー

走りは、まさにアメリカンラグジャリー。ペダル操作やステアリング操作に対する応答性は、いい意味で穏やかであり滑らかだ。あいまいな反応を示すこともないだけに、気がつけば心持ちまで穏やかになっている。しかも、優れた静粛性を発揮し、日常的な場面では低回転域から充実したトルクが確保される3.6リッターのV型6気筒エンジンの音が耳に届かない。ちなみに、アクセルを踏み続け高回転域に達すると想像以上にパワフルな加速も楽しめる。話を戻せば、路面によってはロードノイズが大きめに感じることもあるが、室内に響くことがないので耳障りではない。

リアルタイムダンピングサスペンションがもたらす乗り心地も快適であり、ボディにブルッという感じの振動が残ってもすぐに消える。それだけに、前席だけではなくスライドとリクライニングが可能な後席にも最高レベルのくつろぎ感が提供できるはずだ。

 

その一方で、同じキャデラックでもATS-Vはハイパフォーマンス系欧州車と真っ向勝負ができるモデルだ。エンジンは、3.6リッターのV型6気筒ツインターボをフロントミッドに搭載し、8速ATを組み合わせている。もろに、メルセデスAMGのC63やBMWのM3のライバルとなるのだ。

ATS-V
3.6L V6ツインターボエンジンで470ps/603Nmと、極めて刺激的なスペックを誇る。日本仕様には、「SPEC- A(受注生産)」と「SPEC-B」というふたつのグレードが設定されているが、試乗したモデルは後者。SPEC-Aは9,900,000円、SPEC-Bが10,900,000円。

アクセルを踏み込むと、2000rpmを超えたあたりから強大なトルクが炸裂。フラットなトルク特性を狙わず、3500rpmでピークの603Nmに達するからだ。それを超えてからは回転数でパワーを稼ぎ出し、470psを発揮する5850rpm以上でもパワーの頭打ち感がない。グワーンという大迫力のエンジン音を響かせながら、レブリミットの6500pmまでブン回せる。

サスペンションには、磁性流体減衰力制御システムを組み合わせている。場面と操作に応じてダンパーの減衰力を4本独立で瞬時に連続可変制御するだけに、ステアリングを切り込むとダイレクトにノーズが向きを変える。それに、コーナリング中のロールをビシッとは抑えずサスペンションが滑らかにストロークする実感があるのに、ボディはムダに動かない。

ATS-V

ATS-Vの走りは、ハイパフォーマンス系としてホンモノだ。なのに、ライバルと比べると価格設定はかなり控えめ。XT5も同様なだけに、キャデラックの魅力としてお買い得感も見逃せない。

リポート:萩原秀樹/フォト:小林俊樹/ル・ボラン 2018年12月号より転載
LE VOLANT web編集部

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