2019年末デビューに向けて視界良好
12月19日、フォルクスワーゲンは現在開発中で2019年末のデビューを予定している次世代電気自動車、「ID」の走行テストを公開した。
テスト走行が行なわれた舞台は南アフリカのケープタウン。現在、開発の最終段階を迎えているIDは、フォルクスワーゲンの電気駆動プラットフォームである「MEB(モジュラー・エレクトリカル・ドライブ・マトリックス)」を採用する初のモデルになる。
公開されたプロトタイプ車両はボディを偽装しているが、5ドアハッチバックボディであることが確認できる。この地でのテストの目的は、ケープタウン市内中心部の激しい交通渋滞の中でのストレステストだ
新しいバッテリーユニットの温度センサーは走行中も良好な温度を示し、残りの容量が半分を切っている状態でも航続距離は約200kmを表示したとのこと。エアコンの稼働具合も良好で、快適な車内を終始保っていたという。
プロトタイプ車両に搭載されたモーターは300Nmの最大トルクを発揮。クルマの基本性能である発進、加速、減速、再加速といったテストも繰り返されたが、現状でも十分満足のいくフィーリングや作動が得られたとのこと。不整路面での乗り心地も快適で、ロードノイズもうまく抑えられている。
2020年初頭に5ドアハッチバックモデルが市場投入されるIDシリーズは、その後セダンやSUV、バンなどモデルバリエーションが徐々に拡がっていく予定。フォルクスワーゲンの次世代EV戦略は、将来に向けて視界良好のようである。