東京海上日動が試験飛行・実証実験を対象に保険を発売。指定地域内での損害に対応
「空飛ぶクルマ」の実用化などまだまだ先のことだと思っていたが、早くも保険会社が空飛ぶクルマ向けの保険を発売。その対応の速さには驚くばかりだ。損害保険最大手の東京海上日動火災が発売した新たな保険商品は、日本国内で空飛ぶクルマの試験飛行・実証実験を目指す企業向けのもので、従来の航空保険をベースに飛行中および地上走行中の事故などもカバーする内容で開発。保険約款上の「航空機」の定義を、有人航空機だけでなくドローンなどの無人航空機なども対象としている特徴もある。
現時点では前述の試験飛行・実証実験は、政府などの許可を受けた特定施設内のみで可能なため、そうでない空中や道路での飛行・走行は対象とはならない。とはいえその範囲内なら航空保険と同じく対人・対物賠償補償(借用物件なども含む)をしてくれるので、実証実験に取り組もうという企業や団体にとってはありがたいだろう。
空飛ぶクルマに関しては国土交通省と経済産業省のロードマップでは2019年には試験飛行や実証実験が始まり、2020年代半ばには実用化にこぎ着けたいとしており、いくつかの企業がすでに開発を具体化させている。こうした保険の発売でそのペースが一段と早まることになるのか。今後の展開に注目したい。