清水和夫のDST

トヨタ・クラウン 2.0 RSアドバンス vs BMW 440i グランクーペ Mスポーツ 新型クラウンは欧州車に対抗する術を得たのか?【清水和夫のDST】#95-1/4

440iはボディやサスペンションの基本性能がとても高い

BMWはどうか。ボディやサスペンションの基本性能がとても高い。ゆえに制御システムが正しく機能する。高速周回路では、ランフラットタイヤとは思えないぐらい、しなやかなタイヤとサスペンションによって快適な乗り心地を提供してくれるし、まっすぐ走っていても、レーンチェンジしても自分の思いどおりにクルマが動いてくれる。440iは3シリーズのプラットフォームを採用するが、新型が登場したので次期型はさらに進化するはずだ。

LKASはステアリングの反力が非常に強く、違和感はあったものの、慣れてくると、これがBMWの主張なのだと気づく。コンセプトを明確にする割り切りがとても大切だと感じた。
安心、快適、楽しいという人間が感じる指標があるとするなら、BMWは楽しさが満載。7000rpmまでシュパン!と回るエンジン、ダイレクトで正確なステアリング、高速でのフラットライド。その走りは印象的で病みつきになってしまいそうだ。トヨタの場合、パワープラント面では独自のハイブリット技術に一日の長があり、衝突安全性能でも負けていない。しかし、ドライバーが感じる官能面ではまだその差は大きい。

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2019年1月号より転載

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