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3ペダルで楽しむホットハッチ、フォルクスワーゲン・ゴルフ2&ルノー・ルーテシアR.S【旧車ビギナーは要注意!100万円でドロ沼に陥る!?】

毎月編集部員がこれは! と思った趣味グルマを紹介する“100万円でドロ沼に陥る!?”。今回は、3ペダル・マニュアルで楽しみたいドイツとフランスを代表するホットハッチをピックアップ。ノーマルとチューンド、あなたの好みはどちら?

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本誌458号82~91ページで取り上げている80sホットハッチに触発されて、今回の100ドロコーナーではフォルクスワーゲン・ゴルフ2とルノー・ルーテシアR.S.という魅力的なハッチバックモデルの2台を紹介したい。1台ずつ紹介してもパンチ力に欠けるため今回は併せ技! という訳ではなく、チューニングとオリジナルコンディションを用意した。なんと2台同時購入でもアンダー100万円だ。

ビルシュタイン製の車高調キットが装着されているが、ガチガチに締め上げられているわけではないため街乗りでも苦にならない。もちろん、ワインディングに連れ出せば3ペダル・ゴルフの魅力を存分に堪能できる。

まずは、ゴルフ2のCiをベースとして開催されていたワンメイクレース、ポカールの参戦車両を髣髴とさせる1台から。フェンダーとタイヤのクリアランスから想像できる通り各部に手が加えられており、エンジンはアウディの2リッターブロックにゴルフ1800のヘッドを組み合わせ、さらにシュリック製のハイカムを組む。

シュリックのハイカムや強化ブッシュ、その他にもタワーバーやスタビライザーなど走行性能を高めるパーツがてんこ盛り。ステアリング中央に装着された“COX”のホーンボタンが、ポカールレースを髣髴とさせる。

その他にもビルシュタイン製の車高調整キットや強化ブッシュ、タワーバー、スタビライザーを備え走る楽しさを追求した仕上がりとなっている。とはいえ、街中で苦痛を感じるほどガチガチに固められているわけではなく、突き上げを気にしてマンホールを全て避けたくなるような乗り味ではない。走りの面以外では、ボンラスのマークレスグリルや、ラビット・エンブレムなども目を引く1台だ。

小柄なドライバーの場合、シフトレバーを操作した際に少々遠くに感じる点は設計年代の古さを感じさせるところ。運転席はバケットタイプへ換装されている。

1991 VOLKSWAGEN GOLF II

車両本体価格●480,000円 

チューニング度 ★★★★

軽快度 ★★★

ドロ沼度 ★★

ボンラスのマークレスグリルや、北米市場のモデル名ラビットに因んだエンブレムなど、好きモノのオーナーが手に入れて仕上げたであろうことが良くわかる個体。すぐに走って楽しみたい方へオススメだ。自分で仕上げたい方は、次頁で紹介するルーテシアをオススメたい。

このまま乗るか、リフレッシュするかは
新オーナーの気分次第

もう一方の2001年式ルーテアシアR.S.は、ゴルフとは対照的にオリジナルコンディションが維持されている。と言えば聞こえはいいが、生産から15年経過しているため樹脂製パーツにヒビ割れなど大きなダメージはないもののヤレは進行している。アルカンターラとレザーが組み合わされたシートも同様だ。

走行距離は延びているがエンジンは好調を維持しており、積極的にシフト操作を繰り返して楽しみたくなる。希少となりつつある左ハンドル+5速マニュアル・ホットハッチの魅力を、改めて認識させてくれるモデルだ。

変に手を加えられた個体よりもリフレッシュのベース車とするのはアリだが、意外にもルノーのパーツは高価なものもあるため飛びつくのは注意。とはいえ、車両価格は18万円と非常にリーズナブルなため、購入後のプランをキッチリ立てることが出来れば十分に魅力的な個体だ。もちろん走行は問題なくでき、5速M/Tを操作して体感するR.S.ならではの魅力は健在だった。

プラスチックパーツやアルカンターラのシート地などに、ダメージは有るが破れなどは見られない。ステアリングは交換もしくは補修するのが無難だろう。ルノーのパーツは意外な程値が張るものもあるため、キッチリと仕上げて乗りたいという方は、車両本体価格に惑わされずに見極める必要がありそうだ。

現状を楽しむか、それとも自分らしく仕上げるかはあなた次第。まずは80sホットハッチ特集を読んでいただき、気持ちを盛り上げて魅惑の2台と対峙してみたはいかがだろうか? もちろん、自己責任で。

2リッターNAユニットと5速M/Tの相性は抜群で、渋いところはなく操作性も良好だった。

2001 RENAULT LUTECIA R.S.2.0

車両本体価格●180,000円

チューニング度 ★

軽快度 ★★★★

ドロ沼度 ★★★★

オリジナルを維持しているが、15年前に生産された個体のため経年変化によるヤレは進んでいる。とはいえ、R.S.のキモである走る楽しさは十分に体感できるため、安価で手に入れて現状のまま乗るという選択は大いにあり。また、手ごろなサイズにも好感が持てる。

【取材協力】
ナカオワークス
電話:080-5652-6600

Text:中本健二/Kenji NAKAMOTO Photo:山本佳吾/Keigo YAMAMOTO カー・マガジン458号(2016年8月号)より転載

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