国際宇宙ステーションにカーボン素材を持ち込んで分析。極限下の耐性試験でデータを収集
以前から米国のヒューストン・メソジスト研究所とカーボン複合素材の研究を進めてきたランボルギーニが、さらなる過酷な条件を求めて宇宙での分析を始めることになった。ランボルギーニが開発した5種類の次世代カーボンファイバー複合素材を国際宇宙ステーション(ISS)に持ち込み、マイナス40℃~プラス200℃の温度域や、宇宙ならではの強い紫外線、ガンマ線、太陽光により分離した原子状酸素などにさらして劣化などを分析。地球上では得られないデータを手に入れる考えだ。
11月2日に打ち上げられたロケットでその新複合素材をISSへと運んでおり、今後6カ月間にわたって前述の試験を行っていくという。もちろんISSでカーボン複合素材の分析や研究を行なう自動車メーカーはランボルギーニが初で、そのデータはランボルギーニが自動車用に、ヒューストン・メソジスト研究所は医学用などに役立てていくという。
フォルクスワーゲン・グループに属するランボルギーニはスーパーカーメーカーとして有名だが、こうした先端技術研究にも力を入れている。特にカーボン複合素材に関するノウハウはかなりのもので、宇宙で試験された複合素材がランボルギーニの次世代車にどう生かされることになるのか興味深いところ。分かりやすく見えやすい部分ではないかもしれないが、より高性能な次世代スポーツカー開発に向けての重要なポイントとなることはたしかなようだ。