国内試乗

【国内試乗】「メルセデス・ベンツ CLA クーペ」サイズ、プライス、スタイリングのすべてが好バランス

美しいスタイリングと室内空間の拡大を目論み、サイズアップされて2代目へと進化したCLAクーペ。日本の道路環境でもノンストレスな車格から、ライバルはAクラスセダン!? とも考えられる、注目度の高いモデルと言えそうだ。

スポーティネスもエレガンスをも兼ね備える

メルセデスがFF系プラットフォームの大胆な刷新を図ったのは今から8年前のこと。そのアーキテクチャーを用いた新たなモデルは続々と登場したわけだが、とりわけ彼らの新たな柱として人気を博してきたのがCLAクラスだ。クーペとシューティングブレーク合わせて全世界で75万台、日本でも4万台以上を売り上げたモデルがA&Bクラスに次いでのフルモデルチェンジを受けて上陸した。

新型CLAはAクラスよりトレッドが拡大されており、それはホイールオフセットではなく、サスペンションそのものの変更が理由。リアはAクラスと同じトーションビームではなく、CLA全車マルチリンクを採用。

現行Aクラスの登場を機に進化したMFA2アーキテクチャーを土台とするCLAクラスは、クーペで初代に対して全長で25mm、全幅で50mm、全高で10mm、そしてホイールベースで30mm拡大している。伸びやかなプロポーションになったかなという印象はワイドスタンスに加えて、ノーズの低さや灯火類の薄さがそうみせているのだろう。460Lのトランク容量は初代に対して10L減少しているが、Cクラスに比肩する上、開口部の工夫などで荷物の出し入れはやり易くなっているという。

ライバルはAクラスセダン!?

内装の意匠や装備、そして質感もAクラスに準拠したものとなっており、その仕上がりはプレミアムCセグメントの水準点にある。居住性はレッグスペースのみならず、ヘッドクリアランスやショルダー部なども初代より少しずつ拡大されており、身長181cmの僕が座っても極端な窮屈さは感じられなかった。意匠的な理由で開放感には乏しいが、ファミリーカーとしての資質も備わってはいる。

日本におけるCLAクラスのラインアップは3種類。パワー&ドライブトレイン違いで、4気筒ディーゼルの200dと4気筒ガソリンの250 4マチック、そしてリッター200ps超えとセットアップの過激さが話題を集めるAMG銘柄の45S 4マチック+となる。試乗したのはミドルグレードの250 4マチック。同じガソリンの45Sに比べるとスペック面の見劣りは否めない一方、300万円以上の価格差を思えば賢い選択とみることもできる。

スポーティネスだけでなくエレガンスをしっかりと兼ね備える

実際、2L直4直噴ターボのフィーリングはデイリーカーとして充分な気持ち良さを備えているといってもいい。6000rpmオーバーの高回転域までパワーのタレも感じさせずストレスなく回るうえ、実用域でのトルクもしっかり備わっており、四駆と組み合わせられる7速DCTでも高いギアで粘り強い加速をみせてくれる。ちなみに0→100m/h加速は6.3秒と瞬発力も充分。最高速は0.23という優れたCd値も活かして250km/hのリミットレベルに到達している。

インテリアの多くはAクラスと共通だが、CLAクラスからタッチスクリーンやタッチパッドに手を近づけることで画面メニューを操作できる「MBUXインテリアアシスト」が新たに導入された。トランク容量は460Lを確保。

コーナリングで際立つのはアジリティのみならず。むしろグリップレベルの高さやバランスの良さに感心させられた。Aクラスよりも長いホイールベースとワイドトレッド化によってクルマのキャラクターは落ち着いたものとなっており、激しい切り返しでも挙動はピタッと安定している。思い切ってアクセルを踏み込んでもアンダー&オーバーステア的な挙動はなく、四駆の利をきっちり活かしてオンザレールで曲がっていく印象だ。ホイールベースの延長に加えてリアマルチリンクサスの標準化により、乗り心地の面でも他モデルとは一線を画するしなやかさが備わる辺りも、クルマのキャラクターと巧く重なるところだ。スポーティネスだけでなくエレガンスをしっかりと兼ね備えたところが、CLAクラスならではの個性ということになるだろう。

【Specification】MERCEDES-BENZ CLA 250 4MATIC/メルセデス・ベンツ CLA250 4マチック
■全長×全幅×全高=4688×1830×1430mm
■ホイールベース=2729mm
■車両重量=1610kg
■エンジン型式/種類=M260/直4DOHC16V+ターボ
■内径×行径=83.0×92.0mm
■総排気量=1991cc
■圧縮比=10.5
■最高出力=224ps(165kW)/5500
■最大トルク=350Nm(35.7kg-m)/1800-4000rpm
■燃料タンク容量=51L(プレミアム)
■トランスミッショッン形式=7速DCT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前Vディスク、後ディスク
■タイヤ(ホイール)=前225/45R18、後225/45R18

■車両本体価格(税込)=5,340,000円

お問い合わせ
メルセデス・ベンツ日本 0120-190-610

フォト=河野敦樹/A.Kawano ルボラン2020年2月号より転載

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