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妥協を排したカスタムによってジムニーは荒々しい姿へと生まれ変わった!【ジムニー天国2020】

オフロードはもちろんオンロードでもカッコいいジムニーを目指す

JB64と比べると、JB74は排気量の余裕があることから、生粋のオフローダーのみならず、タウンユースがメインというオーナーからも高い人気を博している。

とはいえ、そのスペックはやはりオフローダーそのもの。ピストンウィライズは、そんなJB74のキャラクターを、卓越した技術で大幅にカスタマイズ。ノーマルが持つ優等生的なスタイリングは一新。荒々しいたたずまいのクルマへと生まれ変わった。

ダッシュボードの中央にカロッツェリアX・8インチナビを配置する。オーディオもコントロール。

「オフロードはもちろん、オンロードにおいても誰もがカッコいいと思えるようなクルマを目指しました」とは同店の高橋代表。その言葉どおり、足まわりのカスタムにとどまらず、エクステリアやインテリア、オーディオ等、考えうるすべての箇所に手を加えている。

レザー調のシートカバーは、車内にラグジュアリーな雰囲気を生み出し、なおかつフィット感もアップ。

注目のアイテムはやはり足まわり。JB23でのノウハウをさらに熟成、進化させたオリジナルのピストンワークススプリング(3インチ)にビルシュタインショックを組み合わせ、オフロードでの走破性、さらにはオンロードにおける操安性をアップ。また、ビルシュタインのステアリングダンパーを装備することでドライバビリティも大幅に向上している。

デッドニングされたドアにKICKER・KSS670スピーカーを投入。迫力あるサウンドを楽しめる。

ホイールは16インチにアップ。これにより車体サイズがひと回り大きくなったかのような印象となった。ワンオフの2本出しエキゾーストが奏でる重低音は、まるで大型車と錯覚させるほどの迫力だ。

オリジナルのチューブバンパーは、サイドをカーブさせることでより立体的なスタイリングを作り上げる。

前後バンパーは定番スタイルのオリジナルチューブタイプだが、ボディ形状に合わせてチューブにカーブを持たせるなど、より立体的なスタイリングに仕上げている。

ハードなオフロード走行も想定しており、万が一のために牽引フック(HB-1st)も採用している。

エクステリアをワイルドに仕上げつつ、レザー調のシートカバーや、スピーカーにKICKERを採用するなど(デッドニング済み)、インテリアのカスタムも抜かりはない。

リアバンパーもオリジナルのチューブタイプとした。2本出しのエキゾーストはワンオフ製作したものだ。

オーディオチューンは奥深い、気分が上がるクルマ作り

ウィライズの高橋氏は、積極的にダートレースにエントリー。グアムのスモーキンホイールなどでリザルトを残すなど、ジムニー界屈指のドライバーでもある。そんな高橋氏が今回持ち込んだJB74だが、走りメインのクルマを期待していた筆者からすると、肩透かしを食らった印象。

イエローのコイルスプリングとブルーのビルシュタインダンパーがピストンブランドの証だ。

ルックスはハイリフトのファット仕様。オフテイスト溢れるルックスで、仕上がりは超キレイ。現場に着くと開口一番、「今回のクルマ、ハードな走りは必要ないですよ。というより、オーディオをチェックしてください」とのこと。えっ? インプレッションはオーディオ?

今一番のオススメが、ビルシュタインステアリングダンパー。重くならず効きはバッチリのスグレモノ。

カロッツェリアの8インチナビをヘッドユニットにし、ドア周りはデッドニングを施し、トリムのビビリ音は皆無。フロントスピーカーはKICKERの2ウェイを装備。ドア上部にツイーターを追加し、セッティング。かなりの大音量で音割れがなく、クリアなサウンドを実現。

各種補正作業が行われたリアサスペンション。必要な場所にはしっかりと手が入っている。

オンロードのインプレ中に聞いてみたのだが、かなりご機嫌。テンションが上がるサウンドに快適な車内。リラックスして乗れるだけでなく、程よい手応えとニュートラルな走りが心地よい。自然とあがるペースに、応えるサスペンションがいい感じ。

キャスターブッシュを装着し、ステアリング特性を補正。落ち着いたフィーリングには必須なアイテムだ。

今回のクルマは必要ないと言っていたが、ちょっとだけオフも走らせてみた。スタビ装着車なので、ストロークは期待できないが、タイヤが地面を蹴る感触が分かりやすく、ビルシュタインの衝撃吸収性の高さもあり、実際に走らせた場合、かなりのポテンシャルを持っているのが想像できる。

ハイブリッジファースト製のエスケープメンバーを装着。本格オフ走行でもいける仕様となっているのだ。

235/75R16という馴染みのないタイヤサイズだが、ルックス的にも走りの上でもなかなか使えるサイズという印象。未だ定番というスタイルが確立していないJB74だが、これは新たなスタンダードとなり得る仕様と言えるだろう。

リアにもキャスターブッシュを装着し、コイルがきちんとストロークするような工夫がなされている。

SHOP’s VOICE

当店は見て、乗って楽しめるクルマ作りを心がけております。街乗りからハードなクロカンまで、それぞれの使い方、好みに合わせたカスタマイズを提案し、お客様の想いをカタチにするお手伝いをしたいと思っております。

TUNER’s VOICE 高橋Kenzyさん

今回のクルマは、新たなジムニーとの付き合い方の提案です。今まであまりなかったオーディオでのチューニングで快適な車内を演出。ルックスは外から見たチューニング、車内はオーナーのためのチューニングです。

【装着パーツリスト】

★TIRE&WHEEL
BFGoodrich KM3 235/70R16(オープン)/EMC SFW-XV 7.0J×16±0(48,300円/本)
 
★SUSPENSION
PISTON PISTON WORKS スプリング 3インチ ビルシュタインキット JB74W(250,000円)/PISTON PISTON WORKS ステアリングダンパー (30,000円)/RA-NO’S リアショックアップブラケット(11,000円)/HB1st エスケープメンバー(20,000円)
 
★ENGINE & POWER TRAIN
PISTON PISTON WORKS ワンオフマフラー(ASK)
 
★EXTERIOR
PISTON PISTONオリジナルチューブバンパー フロント(ASK)/PISTON PISTONオリジナルチューブバンパー リア(ASK)/IPF スポットランプ(ASK)/HB1st リアけん引フック(ASK)/RA-NO’S HD フロントスキッドプレート(31,900円)
 
★INTERIOR
パイオニア カロッツェリアX 8インチナビ(オープン)/KICKER フロント2WAYスピーカー KSS670(オープン)/ログオン ジムニーインナーバッフル(オープン)
【問い合わせ】ピストンウィライズ 04-7120-2566 http://www.wirise.com/
 
テストドライバー:那須一博 ジムニー天国2020より転載
LE VOLANT web編集部

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