旅先での出会いがLC500の理解を深めた
まずはLC500に乗り込む。すると、そこに広がるのは思わず息を飲むほど仕立ての良いインテリアだ。美しい曲面に沿ってピンと張られたレザーや、美しく揃ったステッチの精緻さには背筋が伸びるよう。とは言え、決して息苦しいわけではなく、優雅な造形、マテリアルの質感もあって、いかにも良いモノに触れているなという充足感で満たされてくる。
肉と野菜の農家 イタリアン Arigato/Meat and Vegetable Farmer Italian Arigato:住所/福島県郡山市安積4-35 1F・電話/024-983-9678・ランチ/11:00~15:00・ディナー/18:00~23:00・定休日/不定
それにしても本当に、よくこんなインテリアが実現できたものだと思う。ドアノブひとつ見ても、まるで工芸品のよう。マグネシウム製のシフトパドルの極上の手触りも、思わず手が伸びてしまう。
肉と野菜の農家 イタリアン Arigato/旅のランチは、美味しく楽しい「我が家」の食事をコンセプトに福島県産の新鮮な野菜や肉で作るイタリアンで。近隣の小学校では食育の授業も行ない、県内外へと福島の食の魅了を伝える活動も行っている。ランチはパスタ、サラダ、ドリンクがセットで1700円~。
都内から首都高を経て東北自動車道へ。まずはひたすら北上していく。ここでの嬉しい驚きは、LCのフットワークが従来よりも確実に洗練度を高めていたことだ。
大内宿/Ouchijuku:住所/福島県南会津郡下郷町大字大内・電話/0241-68-3611(大内宿観光協会)※許可を得て大内宿に車両を入れていますが、一般車両の進入は禁止となります。
今回のマイナーチェンジでLCクーペは、サスペンションパーツの多くをアルミ製としてバネ下を軽量化し、車体への入力を軽減。ボディにはパフォーマンスダンパーを装着して、その入力に対する減衰をコントロールしている。その効果はてきめんで、乗り心地はしっとりとした味わいを深め、フットワークも操作に対して、すっきり反応するよう進化している。長距離クルーザーとしての資質が格段に高まっているのである。
大内宿/江戸期には会津西街道の宿場として栄えていたが、鉄道開通に伴い宿場としての役割は終了。時を経て1981年、重要伝統的建造物群保存地区に選定され、かつての佇まいを活かした土産物店、宿泊施設などが並ぶ。箸の代わりにネギを用いてそばを食べる高藤そば(ねぎそば)が名物。
フォト=岡村昌宏/M.Okamura(CROSSOVER) ルボラン2020年11月号より転載