ブリヂストンを代表するスタッドレスタイヤが「ブリザック」である。その最新モデルがこの「VRX2」で、従来モデルより性能が大幅に向上している。果たしてVRX2はどんな仕上がりになっているのだろうか?
氷上でのグリップだけでなく手応えも良くなった!
降雪地域で高いシェアを誇るブリヂストンのブリザック。今回紹介する「ブリザックVRX2」は、先代モデルのVRXと比較して氷上ブレーキ性能10%短縮、耐摩耗性22%向上、静粛性31%低減と、大幅な性能アップを実現している。
モデル名は先代を継承しているが、中身は別物だ。VRX2の進化のポイントは、トレッドデザインの考え方を大幅に変更したこと。従来は、トレッドのブロックを小さくすることで、ブロックをしなやかにして路面にコンタクトさせるように作られていた。ところがVRX2では、ブロックを大きくするとともにブロック剛性を高くする方向で設計しているのだ。
実は、タイヤの接地面圧を調べてみるとブロック剛性とのバランスを欠いてしまうほど、コンパウンドグリップが大幅に向上していたのだという。そのため、トレッドのブロックを大きくして進化した「アクティブ発泡ゴム2」と名付けられた新コンパウンドに見合ったブロック剛性を持たせたのだという。
ブロック剛性を引き上げてみると、ブロックの歪みが少なくなり実接地面積が広くなるとともに接地面圧が分散して低くなった。その結果、氷上ブレーキ性能がアップ。接地面圧が分散したことでブロックへの負担が少なくなり耐摩耗性も向上したという。
それに加えて、ブロック剛性が上がったことで雪柱せん断効果が増し、雪上でのハンドリング性能も高まっている。またブロックの変形が少ないことから応答性も良くなった。もうひとつブロック剛性が上がったことでVRXと比べて圧雪路面でも路面を蹴るトラクション感が強くなった。
筆者がVRX2に試乗して氷上性能の良さ以上に感心した点が、雪上でのステアリングフィールの良さだった。交差点やタイトカーブでステアリングを多めに切った時など、ブロックが変形してしまうような場面でもトレッドのブロックが路面をとらえている感触が強く伝わってくるのだ。それは、雪上でも氷上でもグリップしている明瞭な手ごたえがあり、冬道を運転する上で大きな安心感になっている。またこのVRX2、静粛性とロングライフ性が向上しているのも新しい魅力のひとつといえるだろう。
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