2018年計測時より2.3秒の短縮となる「7分23秒009」を記録
メルセデスAMGはこのほど、2020年9月から生産が始まった2021年モデルの「メルセデスAMG GT63 S 4MATIC+(4ドアクーペ)」をドイツ・ニュルブルクリンク北コースに持ち込みタイムアタックを実施。コース全長20.6kmを7分23秒009(トラックセクションT13の直線を含む全長20.832kmでは7分27秒8)で駆け抜け、ラグジュアリークラスの最速記録を樹立したと発表した。ちなみにこの記録は、2018年の同モデルで測定したときと比べて2.3秒短縮したことになる。
メルセデスAMG GT 4ドアクーペのトップパフォーマーである「GT63 S 4MATIC+」には、639ps/900Nmを発揮する4L V型8気筒ツインターボ「M177」エンジンと、AMG専用セッティングによる9速AT「AMGスピードシフトMCT」を搭載。3.2秒の0-100km/h加速、315km/hの最高速をマークし、4ドアモデルながらスーパースポーツカーと呼ぶにふさわしい加速性能が与えられている。
このモデルにはさらに、パフォーマンス志向の4輪駆動システム「AMG 4MATIC+」や電子制御式「AMGリミテッド・スリップ・デフ」、後輪操舵システムの「AMGリヤ・アクスルステリアング」といったパフォーマンスを追求するためのデバイスが積極導入されている。
タイムアタック時にステアリングを握ったAMGの開発エンジニアであるデミアン・シェファートのコメントはこうだ。
「私はGT63の開発に数年間携わっていますが、このエクスクルーシブなモデルで達成できたことはとくに印象的です。この4ドアクーペは快適で、日常のドライブに適した多くのインテリジェントな安全機能を備えている一方で、非常に高いレベルのドライビングダイナミクスと精度の高い走りを提供します。今回のタイムアタックでは、タフなコースである北コースで、これを今一度実証することができました」
タイムアタック時のコースコンディションは、一部ウエットスポットがあるなど最適とはいえなかった。外気気温は7度、路面温度は10度だった。アタック時の走行モードは「RACE」。AMGライドコントロール+サスペンションはダンパー特性がとくに引き締まり、ステアリングも一層ダイレクトになる。RACEモードで自動選択される「マスター」モードは、4輪駆動システムやリミテッド・スリップ・デフといったデバイスも最適化される。なおタイヤは、一般のカスタマーもオプションで選択できる「ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2」だ。
なお、このたびのタイムアタックは「wigeSOLUTIONS」の中立的な専門家によって正確に測定され、独立した公証人の立会いにより車両の状態およびラップタイムが認定されている。計測時のコックピットからの映像は下記で確認可能だ。