ドライバーオリエンテッド-BMWの設計思想の根底にあるのは、ドライバーのことを考え抜いたクルマづくり。運転に集中できるようなコクピット設計や優れた運動性能は、意のままに操れることで安心感へと繋がっている。基本設計が優れているからこそ、BMWは高い安全性を実現している。
50:50/DRIVING DYNAMICS
4輪に均等に荷重をかけられることからタイヤの能力をフルに発揮しやすく、俊敏な動きが容易で、ドライバーが遠心力の変化などを感じやすいとされる50:50の前後重量配分。これがBMW特有のドライビングダイナミクスを生み出し、「駆けぬける歓び」を実現する大前提となっていることはご存じのとおりだ。
ところがこの前後50:50の重量配分、実はBMWの優れた安全性にも大きく貢献しているといえば、皆さんは驚くだろうか?
たとえば目の前で起きた危険な状況を素早く回避しなければいけない場合にも、BMWの俊敏なハンドリングが役に立つ。つまり、50:50は危険回避能力が高いといえるのだ。
しかも、ステアリング&レーン・コントロール・アシストに代表される運転支援テクノロジーが本来の性能を発揮するうえでも、この50:50が大きな意味を持つ。いくら視力が優秀で頭脳明晰でも、身体が重ければ機敏な身のこなしはできない。それと同じで、どれほど優秀なセンサーや演算処理能力を備えていても、その基盤となる車両運動性能が高くなければ、素早く高精度な制御は実現できない。その点、前後重量配分が均等であれば理想的。つまり、50:50の重量配分は優れたハンドリングをもたらすだけでなく、最高レベルのアクティブセーフティを実現するうえでも必要不可欠な技術なのである。