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今一番熱い自動車ジャンル!? コンパクトクーペSUVの「アルカナ」「T-ROC」「イヴォーク」を徹底比較!

カジュアルな仕立てでも中身は質実剛健

緩やかなカーブを描く、流れるようなシルエットが印象的なT-ROCのアクティブな魅力をいっそう引き出すために、ブラックまたはホワイトのルーフカラーを用意。

続いて乗り換えたのはフォルクスワーゲンT-ROC。本国デビューは’17年だが、こうして見てもいまだ鮮度は十分と言っていい。ゴルフよりも短い全長4240mmに大径タイヤ&ホイール、そしてコンパクトなキャビンの組み合わせは、まさしく都会的でスタイリッシュ。境界線は曖昧だが、このクルマの場合はクーペSUVというよりクロスオーバーと形容した方がいいのかもしれない。

外装色のブルーを反復させたダッシュボードやシートなどで、内装はそれなりに軽快感が演出されている。残念なのはダッシュボードやドアトリムなどがすべてハード樹脂製なことで、さすがに価格に見合わないなと思ってしまう。

一方、実用性の高さはさすがで、後席は頭上も足元も余裕があるし、フロア高を2段階に調整できるラゲッジスペースの容量も大きい。カジュアルな仕立てでも、やはり中身は質実剛健なのである。

スタイリッシュで洗練されたT-ROCの魅力を存分に楽しめるのがこのStyleDesignPackage。ラヴェンナブルーメタリックを選ぶと同系色のインテリアカラーとなる。パワフルなTSI、経済性に優れたTDIをラインナップ。

1.5L TSIユニットに7速DSGを組み合わせるパワートレインは全域で扱いやすく踏めばパンチもあって、爽快な走りを楽しめる。一方、フットワークは特に低速域でどうも落ち着きがなく、常に揺さぶられている感じがするのが気になるが、速度が高まればそれなりに安定感、安心感が出てくるという設定だ。

内装の設えにしても走りにしても、感じるのは機能としては十分な一方、味わいのようなものは薄いということである。せっかくクーペSUVのような華やいだものなんだから、もう少し潤いを感じさせてほしいが、まあガシガシ使って楽しむデニムのような存在だと思えば、アリかもしれない。

【Specification】フォルクスワーゲンT-ROCスタイルデザインパッケージ
■全長×全幅×全高=4240×1825×1590mm
■ホイールベース=2590mm
■車両重量=1320kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1497cc
■最高出力=150ps(110kW)/5000-6000rpm
■最大トルク=250Nm(25.5kg-m)/1500-3500rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション(F:R)=ストラット:トレーリングアーム
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=215/55R17:215/55R17
■車両本体価格(税込)=3,760,000円
■問い合わせ先=フォルクスワーゲングループジャパン ☎0120-993-199

フォルクスワーゲンT-ROC公式サイト

島下泰久

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