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究極のセダンはどれだ!? BMW 3シリーズ vs モデル3 vs IS300h vs 508で四つどもえの大比較を繰り広げてみた!

現世と未来の架け橋のような存在

残るプジョー508ハイブリッドは、モデル3とIS300hの中間に位置するクルマだ。プジョー初のアクティブサスペンションを搭載した508が、内燃機関を積むFFスポーツセダンとして完成の域に達したといっていい躯体に、110psの電動モーターを組み合わせたハイブリッドは、現世と未来の架け橋のような存在だ。

実際に走行しても、モーターによる走り出しはスムーズかつ静かで、1.6L直4ガソリンターボが始動してからも、その印象は変わらない。確かにサスペンションはスタンダードに比べて明らかに硬めの設定になっているが、ゴツゴツ感やバタバタ感は上手く押さえられている。そうした乗り味には滑らかなハイブリッド専用の湿式多板クラッチによる8速ATのマナーも貢献しているはずだ。

一方で、特徴的な異形ステアリングが中立付近でのアシストを強調しすぎるのと、ガソリンエンジンのGTに比べて250kg重い車重が気にならないといったら嘘になる。確かにパワーユニット自体はよく仕上げられているのだが、元々の508という素材が素晴らしいだけに、ハイブリッドの後付け感が強調され過ぎて、アンバランスな気がしてしまうのだ。

508GTハイブリッドのコクピットは上端下端がフラットの小径ステアリングホイールと、そのリム越しに見るメーターパネルが特徴的だ。センターモニターのサイズは8インチとなる。シート表皮はナッパレザーを採用し、。トランク容量はPHEVモデルとなってもスポイルしていない。

もう一度318iに乗ってみる。今回の4台の中では特筆すべきモノがないにも関わらず、そのひとつひとつの所作に「そうそう、これこれ」と思わず膝を打つ。もしかしたらクルマではなく、そういう部分にシンパシーを感じるドライバー自身がオールドファッションなのかもしれないが。

【Specification】プジョー508ハイブリッド
■全長×全幅×全高=4750×1860×1420mm
■ホイールベース=2800mm
■車両重量=1790kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ+モーター/1598cc
■最高出力=180ps(133kW)/6000rpm
■最大トルク=300Nm(30.6kg-m)/3000rpm
■モーター最高出力=110ps(81kW)/2500rpm
■モーター最大トルク=320Nm(32.6kg-m)/500-2500rpm
■トランスミッション=8速AT
■サスペンション(F:R)=ストラット:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=235/45ZR18:235/45ZR18
■車両本体価格(税込)=6,406,000円
■問い合わせ先=ステランティスジャパン ☎0120-840-240

写真で振り返る3シリーズの歴史

初代:E21
3シリーズの前身は、2002を含む「02」シリーズ。初代3シリーズ「E21」は1975年に登場。外観は大幅に近代化された。

第2世代:E30
1982年に2代目「E30」にスイッチ。外観はさらにモダンになり、4ドアやツーリング、カブリオレを設定、高性能版のM3も初登場した。

第3世代:E36
3代目「E36」は、1991年に登場。外観はウェッジシェイプに。伝統の丸目ヘッドライトは残されたが、四角いハウジング内に収められた。

第4世代:E46
1998年には4代目の「E46」に進化。正常進化とも言える内容で、外観は落ち着きとBMWらしさを高い次元でまとめていた。

第5世代:E90
2005年に登場の5代目「E90」は、ボディサイズが拡大。外観は角にシャープなエッジを立てる独特のデザインが特徴だった。

第6世代:F30
6代目の「F30」は、2012年にデビュー。ダウンサイジングの流れを受け、320iのエンジンが直4ターボに。初の3気筒ユニットも搭載された。

BMW3シリーズ公式サイト

フォト=小林俊樹/T.Kobayashi ルボラン2022年8月号より転載

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