伝説、神話に相応しいか1台か、それとも地名を文字っただけなのかは実際に試乗して判断して頂きたい
アシグルマに1台イタリア車を迎えるなら……と考えて出た答えがミトだった。アルファにとってミトは初のコンパクトハッチバックだが、全長は4070mmと意外にも大きい。見た目はずんぐりむっくりとしたカピバラの様な愛嬌のあるデザインで、好みは分かれるが147の後期よりも前期型に惹かれる方であれば受け入れやすいデザインだ。
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搭載されるエンジンは1.4リッター・ターボで最高出力は135psを発揮する。組み合わされるトランスミッションは6速M/Tも用意されていたが、撮影車は6速のデュアルクラッチA/Tでオートマ免許でも運転できる。
いざ走り始めてまず気づいた、というか思い出されたのはステアリングが切れないこと。「146に乗ってた時もボディサイズの割りに曲がんなかったな」なんて事を想いながらひとり笑ってしまった。動力性能について言えば、意外なほどにおっとりとしている。というのは、走行モードを3種類から選べるのだがノーマルモードでは燃費重視のセッティングなのか、キビキビとした感じは受けない。むしろ角を限りなく削って、滑らかさを重視したセッティングだ。しかしダイナミックモードをセレクトすれば性格は一変しキレのある走りを体感できた。足は多少硬めながら、ロールしながらもコーナーを抜ける感覚はまさにアルファのそれ。17インチから1サイズダウンするともっと濃厚な味を堪能できそうだ、なんて想像をしてしまった。
現在アルファが販売するジュリアやステルヴィオの車名の由来は多くの方が想像できるだろう。しかしミトはと言えば、すぐ答えられる方は少ないのではないだろうか。その由来は、デザインはミラノ、生産はトリノで行なわれたため。ちなみにミトとは、イタリア語で神話、伝説も意味するが、その名前に見合う実力を持つかは、乗って確かめていただきたい。
アルファロメオ・ミトとは?
デザインされたミラノ、そして生産工場のトリノ、両方の地名を取ってミト(MiTo)と名付けられた。2009年に国内導入が始まり、2018年に販売終了となった。アルファロメオ初のコンパクトハッチバックで、3ドアモデルのみが用意された。