5,000km以上の競技区間であるスペシャルステージを含む、高難易度の地形での総走行距離8,000km以上をTGRが爆走!
「TOYOTA GAZOO Racing (TGR)」は、技術と耐久性の究極のテストの舞台である「ダカールラリー2025」のスタートへ向け、準備を開始しているという。その過酷さと、予測困難なチャレンジの舞台として知られるこのラリーは、今年もサウジアラビアで争われる。
チームは5,000km以上の競技区間であるスペシャルステージを含む、総走行距離8,000km以上の難易度が高い地形に挑むこととなる。今大会は、近年で最もタフなルートが設定された大会の一つであり、競技参加者達を限界まで追い込むだろう。
ダカールラリー2025は、「FIA/FIM世界ラリーレイド選手権 (W2RC)」の開幕戦として開催される。2024年、「W2RCのマニュファクチャラーズ選手権」3連覇を達成したTGRは、その勢いを活かしこの初戦で好成績を収めることが、2025年シーズンのタイトル防衛に向けても重要になる。
サウジアラビアで6度目の開催となる本大会は、これまでで最も困難なルートとなることが予想されている。チームは同国南西部に位置する都市ビーシャをスタートし、この地域の多様で厳しい地形を活かして綿密に設計されたルートで序盤戦を争う。ラリーは2025年1月3日(金)、参戦競技者が本戦最初のステージの出走順を決める、プロローグで幕を開ける。
ラリーは序盤から、過酷な48時間クロノステージ*1や、チームのアシスト無しでひと晩を過ごし、車両整備には選手自身のスキルとクルマに搭載したスペアパーツのみに頼らなくてはならないマラソンステージ*2など、数多くの見所があるルートが用意されている。
サウジアラビア南部を占めている象徴的な”エンプティ・クォーター (ルブアルハリ砂漠)”の砂丘群も2週目のメインイベントとして昨年に続き再び登場し、そびえ立つ砂丘と広大な砂漠のルートを見極めていくことが難しいステージは勝負を左右する大きな要素となる。今大会12のステージは、最も短いながらも難易度の高い最終日の134kmから、606kmにもおよぶステージ6まで、多岐にわたる。
1月10日(金)、サウジアラビア北部のハイルに設けられる恒例の休息日でつかの間の休息を取り、英気を養ったあと、チームはすぐに今大会最長のスペシャルステージとチャレンジングな砂丘群が待ち受ける、2週目の激しい争いに戻ることになる。ラリーは1月17日(金)にUAE(アラブ首長国連邦)との国境にほど近いサウジアラビア南東部のシュバイタでゴールを迎え、完走を果たしたチームにはポディウム(表彰台)での祝福が待っている。
TGRはこのダカールラリー2025に、経験豊富なベテランから才能溢れる若手まで含まれる、6台体制で挑む。ルーカス・モラエス/アルマンド・モンレオン組(203号車)とセス・キンテロ/デニス・センツ組(204号車)の2台は、欧州を本拠とするTGRからの参戦となる。
TGR南アフリカ(TGRSA)からはジニエル・ド・ヴィリエール/ディルク・フォン・ジッツェヴィッツ(206号車)、ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組(211号車)、ガイ・ボッテリル/デニス・マーフィ組(205号車)、サオード・ヴァリアワ/フランソワ・カザレ組(218号車)の4台が参戦。TGRとTGRSAは、このドライバーラインナップで今大会最もバランス良く競争力の高いチームの一つになっている。
6台すべてが、トヨタのラリーレイド向け最新モデルで、その性能も実証済みのGRダカールハイラックスEVOを使用。2024年仕様の成功をベースに、2025年仕様のGRダカールハイラックスEVOは、ダカールラリーの過酷なコンディションでも信頼性、耐久性、そして性能を最大限に発揮できるよう、主要システムとコンポーネントの改良が施された。これらの改良は、トヨタの改善の精神の下、「もっといいクルマづくり」を追求した結果だ。
ラリーのスタート前からTGRの入念な準備と共に、冒険は始まっている。サウジアラビアに到着したクルマは、技術メンバーによって完全に組み直され、ドライバーたちがレース直前のシェイクダウンを通して、ラリー本番までに完璧に動作することを確認する。
そして、すべてのラリークルーと技術メンバーが出場に必要な認定手続きを行い、最後に、各車両が厳しいダカールの技術規則に適合しているか競技役員が確認する車検を全車両が受ける。これにはドライバーの安全装備、車両システム、そしてドライバーの競技参加資格の確認も含まれる。
ルーカス・モラエス(203号車):
ダカールラリーは、ドライバーとクルマの両方にとって常に究極のテストです。今大会のルートは、これまでで最も過酷なものの一つになりそうですし、エンプティ・クォーターの砂丘から難易度の高い岩場まで、毎日が戦いとなるでしょう。
GRダカールハイラックスEVOは何度もその実力を証明してきていますし、今大会に向けて改良されたことで、挑戦のための完璧なクルマに仕上がったと確信しています。このような厳しいコースでどのような走りができるのか、シーズン開幕を楽しみにしています。
セス・キンテロ(204号車):
2025年のダカールラリーは信じられないような挑戦になると思います。ルートが過酷で、楽な日がないことはわかっていますが、それこそがダカールを特別なものにしています。GRダカールハイラックスEVOは、このような過酷なコンディションのために作られており、チームが行った改良で、よりハードにプッシュできる自信を与えてくれます。このような象徴的なラリーで何ができるか楽しみです。
◆ダカールラリー2025 スケジュール
[ステージ:日時=スタート/フィニッシュ、距離(合計|SS)*3]
プロローグ:1/3(金)=ビーシャ/ビーシャ、79km | 29km
ステージ1: 1/4(土)=ビーシャ/ビーシャ、500km | 412km
ステージ2: 1/5(日),6(月)=ビーシャ/ビーシャ、1,057km | 965km
ステージ3: 1/7(火)=ビーシャ/アルヘナキヤ、845km | 496km
ステージ4: 1/8(水)=アルヘナキヤ/アルウラ 、588km | 415km
ステージ5: 1/9(木)=アルウラ/ハイル、491km | 428km
休息日 :1/10(金)=ハイル –
ステージ6:1/11(土)=ハイル/アルダワディミ、 829km | 606km
ステージ7:1/12(日)=アルダワディミ/アルダワディミ、745km | 481km
ステージ8:1/13(月)=アルダワディミ/リヤド 、733km | 487km
ステージ9:1/14(火)=リヤド/ハラド 、589km | 357km
ステージ10:1/15(水)=ハラド/シュバイタ、638km | 119km
ステージ11:1/16(木)=シュバイタ/シュバイタ、506km | 280km
ステージ12:1/17(金)=シュバイタ/シュバイタ、205km | 134km
*1 48時間クロノステージ:大会前半に設けられた、競技区間
950km以上を2日間で走りきるステージ。
*2 マラソンステージ=2日間2ステージをメカニックのサポートなく、
選手のみで走りきるステージ。
*3 ダカールラリー公式ホームページより抜粋。