D7xボディアーキテクチャが実力発揮へ
ディフェンダーは、2026年から参戦予定のダカール・ラリーおよびFIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)において、「DEFENDER OCTA(ディフェンダー・オクタ)」をベース車両に採用すると発表した。
ディフェンダーは、W2RCの市販車を対象とした「Stock(ストック)」カテゴリーの全5ラウンドに、競技仕様の「ディフェンダー」2台を投入し、また、2026年からは同選手権のメインイベント、ダカール・ラリーには3台体制で出走するとしている。
FIAとダカール・ラリーの主催者は、高性能4×4やSUVの人気が高まっていることを受け、2026年までに、「Stock」カテゴリーをより競争力の高いものにすることを目的とした新たな規定を導入するが、この新規定は「ディフェンダー」の「究極のパフォーマンスと耐久性を実証する最適なプラットフォーム」になると捉えているとのことだ。
ディフェンダー担当マネージング・ディレクターのマーク・キャメロン氏は次のように述べている。
「世界で最も過酷なW2RCに挑戦することは、究極の『ディフェンダー』にとって最高のテストの場となります。ダカールが非常に大きな挑戦となることはわかっていますが、『ディフェンダー OCTA』は、ディフェンダー特有の機能と耐久性に加え、優れたパフォーマンスを兼ね備えていますので、完璧なベースとなり、非常に競争力の高いラリーレイド車両になると確信しています」
JLRモータースポーツ担当マネージング・ディレクター、ジェームズ・バークレー氏は以下のようにコメント。
「『ディフェンダー』のダカール参戦は、非常にエキサイティングな挑戦となるでしょう。私たちは、ラリーレイドのベースとなる市販車両の未来像を描いてきました。そのため、ASO、FIA、そして他のマニュファクチャラーと協力し、『Stock』カテゴリーの新規定を作成できたことは非常にいい流れとなりました。
そして今、オフロードモータースポーツ最大の挑戦において、『ディフェンダー』の能力を実証するための適切なプラットフォームとなります。2026年のダカール・ラリーに向けて、入念な準備、テスト、学習にこれからの1年を費やすことになります。チームはすでに本格的に始動しており、ダカールとW2RCの両方への参戦をとても楽しみにしています。」
オクタの中核であるD7x(xはエクストリームの意味)ボディアーキテクチャは、競技仕様車両にも採用される。これは「ディフェンダー」全車の基本となる軽量アルミニウム製モノコック構造をベースとしており、従来のボディオンフレーム設計よりも3倍の強度と優れたねじり剛性を実現しているという。
競技仕様車両はダカール・ラリーとW2RCの規定に従って、このボディアーキテクチャだけでなく、トランスミッション、ドライブラインのレイアウトを共有する。パワートレインはオクタの4.4LツインターボV8エンジンだ。すでにそのテストと開発プログラムは順調に進行しており、また今年後半にはテストイベントとチーム体制の発表が予定されているとのことである。