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「T-Cross(ティークロス)」を試乗レビュー!VWの小型SUVの魅力とは?

フォルクスワーゲンTクロス

コンパクトながらも実力充分なVW SUVの末弟

フォルクスワーゲンTクロスは今回のアップデートから静粛性が高められた3気筒エンジンやソフトパッドを採用した上質なインテリア、そしてクロスモチーフのリアランプなどの表情豊かなエクステリアが与えられた。手に取りやすいモデルでありながら目利きをも唸らせる魅力を手にした小さな高級車へと生まれ変わったのだ。

【画像18枚】滝の茶屋から淡路島を駆け抜けるTクロスと稲葉さんの様子を見る

Volkswagen T-Cross Style ■全長×全幅×全高=4140×1760×1580mm■ホイールベース=2550mm■車両重量=1260kg■エンジン種類/排気量=直3 DOHC12V+ターボ/999cc■最高出力=116ps(85kw)/5500rpm■最大トルク=200Nm(20.4kg-m)/2000-3500rpm■トランスミッション=7速DCT■サスペンション(F/R)=ストラット/トレーリングアーム■ブレーキ(F/R)=Vディスク/ディスク■タイヤサイズ(F/R)=205/55 R17/205/55 R17■車両本体価格(税込)=3,599,000円

そこで、関西アパレルシーンのキーパーソンとして功成り名遂げ、現在は自身のショップを営む稲葉冬樹さんにTクロスを乗っていただき、氏の感性とシンクロさせることで新型の魅力を解き明かす、ショートトリップへと繰り出した。

神戸市滝の茶屋。最近は移住者が増えている海と山が隣接したレトロな町で、稲葉さんもそのひとり。有名セレクトショップでマネージャーやプレスを歴任し、現在は選りすぐりのブランドとヴィンテージを扱う自身の店、「Ii」を構えている。稲葉さんの分け隔てのない接客や人柄、センスを慕うファンは多く、それは様々なメディアでも語られている。

Tester:稲葉冬樹氏――京都、大阪、東京でショップを展開する人気セレクトショップLOFTMANやIMA:ZINEでセールスマネージャー/プレスを歴任。現在は多くの洋服を扱ってきた経験をもとに、選りすぐりのブランドとヴィンテージを扱う自身の店「Ii」を神戸市垂水区の滝の茶屋に構えている。(@ii.inabafuyuki)

今回、滝の茶屋に持ち込んだのは中間グレードのTクロスStyle。「シルエットが可愛いですね。絶対女性にウケますよね?」というのが稲葉さんの第一声だが、実際にこれまでの実績では購入の50%が女性であり、対面早々にTクロスが女性から支持される本質を瞬時に捉えて言葉にしてみせた。

「滝の茶屋は昔ながらの町で道が狭いんですが、Tクロスなら路地の奥にある店前まで行けますね。買い付けなどで洋服を運搬する時、多くの同業者が240Lの大型ボストンバッグを使いますが、余裕で入るので仕事車としては合格です」

そう話しながらも、趣味のサーフィンで愛用する5.10フィートのフィッシュボードを試しにラゲッジへと積み込む稲葉さん。60:40の割合で倒れる後席をフラットにすればボードが入ることを確認し、「通常は助手席と後席の両方を倒して縦にボードを入れますが、後席だけ倒して入るのはすごい。見た目以上に室内が広いということですね」と話し、どうやらプライベート利用のシミュレーションも合格のようであった。

滝の茶屋から淡路島を巡るショートトリップへ
確認を終えTクロスを走らせる稲葉さん。滝の茶屋は坂の街でもあり、あちらこちらに坂道がある。

「軽快に坂を上っていきますね。パワーも十分ですが、なにより車内が静かなことに驚いてます」

実際にエンジンマウントの見直しにより振動を抑え、遮音材も追加したことで静粛性が高められ、それによりドライバビリティは向上。ボディサイズや街乗りでのパワーには満足な様子の稲葉さんだが、聞けばなんと毎日通勤で100km以上も運転しているという。

波が良い日は舞鶴方面まで数時間クルマを走らせ、早朝にサーフィンを楽しむことも多い稲葉さん。この日も淡路島を一周したが、「いつもの長距離移動より運転が楽で疲れない」と語っていた。

「淡路島まで行きませんか?」

ロングドライブでTクロスをもっと知りたいという意図はすぐに分かった。アパレルの接客でもお客さんに寄り添う稲葉さんらしい発案で、まる一日試乗を楽しんだ。

「なんかいいですね、Tクロス」

目利きの言葉は短いが、朝の初対面と同様、感度の高い稲葉さんの洞察に間違いはなさそうだ。

さらに詳しいTクロスの情報はコチラ

フォト=竹村麻紀子

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