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【プロトタイプ試乗】スズキ「eビターラ」試乗で見えたEV戦略の核心。「乗りやすさ」のFFか、「エスクードの魂」宿る4WDか

スズキeビターラ
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スズキeビターラのオプション
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スズキ渾身の世界戦略BEVに乗ってみた

スズキ初の量産EVとして、2024年11月にイタリア・ミラノでワールドプレミアされ、日本でも2025年7月10日からティザーサイトが公開されている「eビターラ」。日本では軽自動車のイメージが強いスズキだが、これはインドのグジャラート工場で生産され、欧州やインド、日本にも展開される世界戦略車だ。そのプロトタイプに袖ヶ浦フォレストレースウェイで試乗することができた。

【画像48枚】内装の質感は?ディスプレイは大きい? 話題のEV「eビターラ」、気になる細部を写真でチェック!

パワートレインは3種類が用意

まずは注目のパワートレインだが、駆動方式は2WD(前輪駆動)と4WDの2種類を用意。モーターは2WDに106kWと128kWの2種類で、4WDはフロント128kWとリア48kWの組み合わせとなる。バッテリーに関してはBYD傘下となるフィンドリーム製のリン酸鉄リチウムイオンを採用し、容量は2WDが49kWhと61kWh、4WDは61kWhのみの設定。EVといえば気になるのが航続距離だが、2WDの106kW仕様が400km以上で128kW仕様が500km以上、4WDモデルが450km以上とされている。

スズキeビターラ

パワートレインは、2WDには最高出力106kWのモーターと容量49kWhのバッテリーと、同128kW&61kWh、4WDはフロントが128kW、リアが48kWで、容量は61kWhの3種類の仕様が用意される。

また、急速充電は90kWまで対応しており、50kWが約55分、90kWでは約45分で10%から80%まで充電することが可能。ちなみに独自の充電インフラ構築に関しては、スズキは家族経営など小規模の販売店も多いため、すべての店舗で急速充電器を設置するのは難しく、まずは大型ディーラー主体で進めていくとのことだ。

スタイリッシュかつボリューム感のあるエクステリア

「eビターラ」はジャンル的にはコンパクトSUVに属するモデルであるが、同クラスの2WDモデルの多くは現在後輪駆動が主流となっており、前輪駆動はやや異色ともいえる。その理由を開発エンジニアに尋ねたところ、「後輪駆動のハンドリングの良さも理解していますが、このクラスのエンジン車は基本前輪駆動ということもあり、そういった方たちが乗り換えた時の運転がしやすいことを優先しました」とのことであった。

ボディサイズは全長4275mm×全幅1800mm×全高1635mmと、日本の道路事情を考えるとやや全幅が大きめだが、ダイナミックなプレスラインも相まってサイズ以上にボリューム感がある。ヘッドライトユニットやリアコンビネーションランプもスタイリッシュな印象で、デザイン的にもこだわっている部分といえよう。

スズキeビターラ

インテリアはブラウンとブラックのコンビネーションで、フローティングタイプのコンソールも備わる。

室内に乗り込むと、まず目に留まるのがフラットボトム形状のステアリングと横長の大型ディプレイだ。それに加えて試乗車にはブラックとブラウンが組み合わされたトリムが与えられており、落ち着いたくつろぎある空間を醸し出している。運転席は掛け心地とサポート性も良好で、電動機構&シートヒーターも備わるなど装備も充実している。

2WDの軽快な走りが好印象

今回は4WDモデルから試乗したが、乗り始めてまず感じたのは走りの重厚感であった。このクラスのコンパクトEVは、車重の割に軽快な走りを特徴としているモデルが多いが、加速もEVにありがちな唐突なところがなくリニアで、コーナリングもステアリングの手ごたえがしっかりしていて安心感がある。乗り心地に関しては路面が比較的フラットなサーキットだったこともあり終始良好。とはいえ実際の公道でも快適であることが想像できる仕上がりだ。加速性能については敢えて滑らかな味付けにしているという。

ちなみに「ALLGRIP-e」という独自のシステムを採用した4WDモデルには「AUTO」と「TRAIL」のモードがあり、AUTOでは加減速や路面状況によって最適な前後トルク配分を自動で行う一方、「TRAIL」は悪路や雪道用で、車両が前後輪の空転を検知し、制御することで駆動力配分をしてくれるという。EVで悪路&雪道用のモードを搭載しているモデルは珍しいが、開発エンジニア曰く、eビターラがエスクードのBEV版という位置づけもあり、4WD性能には特にこだわったということだった。

スズキeビターラ続いて2WDモデルに乗り換えると、今度は軽快感が際立っていた。これはもちろん車重の違いもあるだろうが、ステアリングの手ごたえも軽い印象で、コース上に設定されていたスラロームもスムーズに通過することができる。個人的には2WDモデルのほうが好印象であったが、購入を検討される際には、可能なら乗り比べすることをお勧めしたい。

こうして初のEVながら高い完成度を披露してくれたスズキeビターラ」。今回はプロトタイプでの試乗であったが量産モデルもほぼ同じ仕様になるという。気になるのはその価格だが、イギリスではエントリーモデル(2WD/49kWh)で29.999ポンド(約594万円)とアナウンスされている。国内では2025年中に発売予定とのことだが、果たしてどのくらいのプレイスになるのかに注目したいところだ。

【画像48枚】内装の質感は?ディスプレイは大きい? 話題のEV「eビターラ」、気になる細部を写真でチェック!

 

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