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【速報】「V型12気筒よ、永遠に」世界限定50台のマスターピース、メルセデス・マイバッハ「V12エディション」誕生

V12への頌歌。イタリアでベールを脱いだ50台の特別なSクラス

メルセデス・ベンツは2025年9月23日、イタリアの歴史的な港町チヴィタヴェッキアにそびえるミケランジェロ要塞において、ブランドの伝統とクラフトマンシップの粋を集めた特別なモデル「メルセデス・マイバッハ V12エディション」を、選ばれたVIP顧客と報道陣に公開した。このモデルは、メルセデス・マイバッハ Sクラスの頂点に立つS 680をベースとし、その心臓部に搭載されるV12エンジンの輝かしい歴史を称えるために、世界でわずか50台のみが生産される限定車である。

【画像31枚】特別なオリーブメタリックのツートーン外装から、サドルブラウンのナッパレザー内装まで。「V12エディション」豪華絢爛な内外装の全貌

伝説は「ツェッペリン」から始まった。マイバッハV121世紀の系譜

マイバッハの名は、1920年代から先進技術、比類なきエレガンス、そしてオーナーの個性を反映するビスポークデザインの代名詞であった。創業者ヴィルヘルムとカール・マイバッハ親子が掲げた「最高の素材から最高のものだけを、最高の完成度で、永続的な価値を持つものを創造する」という信条は、1世紀以上にわたり、自動車という名の芸術品を生み出すための指針となってきた。

そしてその歴史の核には、常にパワフルで静粛なV12エンジンの存在があった。その起源は、1930年代初頭に登場し、当時の自動車界に衝撃を与えた伝説の名車「マイバッハ・ツェッペリン」にまで遡る。創業者の息子であり、聡明なエンジニアであったカール・マイバッハは、ツェッペリンに高性能、卓越した乗り心地、そして高い安全性を実現するための先進技術を惜しみなく注ぎ込んだ。当時の販売パンフレットには「願望充足の究極の自動車」と記され、その7Lから8Lの排気量を誇るV12エンジンは、最高出力200ps(147kW)を発生させ、最高速度170km/hという驚異的な性能を誇ったのである。

最新技術の粋を集めたS 680がベース。偉大な伝統を現代に受け継ぐ正統な後継者

「メルセデス・マイバッハ V12エディション」は、この偉大な伝統を現代に受け継ぐ正統な後継者となる。その心臓部には、完璧に調和された12のシリンダーがシンフォニーを奏でる、排気量5980ccのV型12気筒エンジンが搭載される。この工学の傑作は、最高出力612ps(450kW)、最大トルク900Nmという圧倒的なパワーを発生。静止状態からわずか4.5秒で100km/hに到達し、電子的に制限された250km/hの最高速度まで、乗員を未知の領域へと誘う。その加速は、猛々しさとは無縁の、どこまでも滑らかで洗練されたものである。

ベースとなるメルセデス・マイバッハ S 680は、電動コンフォートリアドア、より静かな室内空間を実現するアクティブロードノイズキャンセレーション、乗り心地と俊敏性を両立するE-ACTIVE BODY CONTROLアクティブサスペンションやリアアクスルステアリングなど、現代の自動車技術の粋を集めたほぼフル装備の仕様となっている。

Cピラーに輝く24金ゴールドのエンブレム。ツェッペリンへのオマージュ

この限定モデルの真髄は、メルセデス・ベンツのビスポークプログラム「MANUFAKTUR」によって昇華された、芸術的な内外装にある。エクステリアは、上部にMANUFAKTURオリーブメタリック、下部にオブシディアンブラックメタリックを配した、特別なツートーンカラーで彩られる。この2色を隔てるピンストライプには、ハイテックシルバーメタリックが採用された。この複雑な塗装工程には、通常のマイバッハのツートーン塗装の2倍にあたる、最大10営業日もの時間が費やされるという。足元には、ボディカラーとコーディネートされたMANUFAKTURオリーブメタリックの5ホール鍛造ホイールが装着される。

そして、このモデルの独自性を最も象徴するのが、Cピラーに輝く専用エンブレムであろう。マイバッハ伝統のダブルMエンブレムに、クロームとゴールドのメダルが添えられ、その中央にはV12エンジンへの敬意を示す「12」の数字が誇らしげに刻まれている。これは、かつてのマイバッハ・ツェッペリンDS 8のフードオーナメントへのオマージュである。24金ゴールドのリングには12分割の繊細なダイヤモンド彫刻が施され、同じく24金のインレイには、V12エンジンのシリンダー配列を想起させるVパターンの彫刻があしらわれている。

手作業で7日間を要するゴールドのインレイ。「1 of 50」のバッジが輝く至高の空間

室内に足を踏み入れると、MANUFAKTURエクスクルーシブサドルブラウンのナッパレザーと、光沢仕上げのブラウンバーウォールナットウッドトリムが織りなす、温かくも威厳のある空間が広がる。何時間もの精密な作業を要する手作りのステアリングホイールにも、同じウッドトリムが採用されている。ルーフライナーもダイヤモンドキルティングが施されたサドルブラウンで統一され、センターコンソールには「1 of 50」のバッジが輝き、このクルマが特別な存在であることを静かに主張する。

さらに、リアのセンターコンソールには、製作に最大7営業日を要するという、手作業によるゴールドのインレイが施される。ここにも記念メダル付きのマイバッハエンブレムと「12」の数字が配され、その周りを12個の金の円が囲むという、細部にまでこだわり抜いたデザインが見られる。

この「V12エディション」のオーナーとなる50名には、エディション専用の彫刻が施されたRobbe & Berking社製銀メッキシャンパンフルートや、インテリアとマッチするサドルブラウンの縁取り付きトランクマット、さらにはMANUFAKTURで手作りされたキーギフトボックスと専用キーリングといった、特別なアクセサリーが付属する。

メルセデス・マイバッハ V12エディションは、単なる高性能で豪華なリムジンではない。それは、マイバッハが1世紀以上にわたって築き上げてきた革新、最高峰のクラフトマンシップ、そしてデザインの歴史そのものを体現した「走る芸術品」である。納車は、一部の選ばれた市場において、2025年秋から開始される予定だ。

【画像31枚】特別なオリーブメタリックのツートーン外装から、サドルブラウンのナッパレザー内装まで。「V12エディション」豪華絢爛な内外装の全貌

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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