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BMW次期「X5」、水素FCEV含む「5つの心臓」を搭載へ。量産モデル「iX5ハイドロジェン」2028年デビューと正式発表

X5には5種類のパワープラントが採用される見込み

BMWグループは2025年9月22日、次期「BMW X5」において、ブランド初となる5種類の異なるパワートレインを提供すると発表した。これにはバッテリー電気、プラグインハイブリッド、ガソリン、ディーゼルに加え、水素燃料電池技術が含まれており、水素燃料電池車(FCEV)を「BMW iX5 Hydrogen(ハイドロジェン)」の名で、2028年からブランド初の量産モデルとして市場に投入する予定であるという。

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多様なニーズに応える「テクノロジー・オープン」戦略

同社では製品の多様性を戦略的な成功要因と位置づけており、内燃機関(ICE)からプラグインハイブリッド、バッテリー電気、そして水素燃料電池車まで幅広い駆動システムを揃えることで、世界中の顧客の多様な需要に対応する方針だ。これにより、2028年からBMWのモデルラインナップには、バッテリー電気と水素燃料電池という2種類の完全電動モデルが含まれることになる。

開発担当取締役のヨアヒム・ポスト氏は、この戦略について次のようにコメントしている。

「5種類の駆動システムバリエーションを備えた新型BMW X5を発売することで、我々は再びテクノロジーのパイオニアとしての主導的地位を証明します。水素は世界の脱炭素化において不可欠な役割を担っており、だからこそ我々はこの技術を推進することにコミットしています」

iX5ハイドロジェンの詳細

iX5ハイドロジェンは、世界各国でのパイロットフリートによるテストを経て、量産化が決定された。搭載される駆動技術は、トヨタと共同開発を進めている第3世代燃料電池システムを基にしている。この技術的進歩により、システムはよりコンパクトかつパワフルで高効率になり、航続距離と出力の向上、そしてエネルギー消費の削減を同時に実現するという。

BMWグループの水素自動車担当副社長であるミヒャエル・ラート氏は、このモデルについて「新型BMW iX5 Hydrogenは真のBMWとなり、そのクラスの先駆者として、BMWならではの駆けぬける歓びを提供します」と述べている。

すでにミュンヘンとシュタイアー工場にある同社のコンピテンスセンターで最初のプロトタイプの製造が始まっており 、その他の駆動系コンポーネントはランツフート工場から供給される。

水素インフラ拡充に向けた「HyMoS」構想

車両開発と並行して、BMWは水素インフラ拡充にも積極的に関与している。その一環として、産業界や機関パートナーと協力し、水素モビリティのエコシステムを支援する「HyMoS(Hydrogen Mobility at Scale)」構想を確立した。

この取り組みは、トラック、バス、乗用車など、あらゆる種類の車両に対する水素需要をまとめることで、水素モビリティエコシステムの経済的な実行可能性を高めることを目的としており、これによって水素ステーションの最適な配置と利用効率の向上を目指す。パイロットフェーズとして、ドイツとフランスで既存のエコシステムの支援が開始されており、将来的な他地域への展開に向けた経験を収集しているという。

同社は水素を、再生可能エネルギーの効果的な貯蔵媒体であり、バッテリー電気駆動システムが最適解ではない領域において電動モビリティを完成させるための重要な要素と位置づけているとのことである。

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。

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