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クラシックグリルでEV版と差別化。メルセデス・ベンツ新型「CLA」、新ミラーサイクルHVモデルを欧州発表

内燃エンジンにはミラーサイクルを採用

メルセデス・ベンツは2025年11月4日、新型「CLA」のハイブリッドモデルについて、欧州での注文受付を開始したと発表した。このモデルは、48Vテクノロジーを採用した内燃エンジン搭載車であり、先に市場導入されたBEV(完全電気自動車)モデルに続くラインナップとなる。

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新開発のハイブリッドシステム

新型CLAハイブリッドは、新開発の1.5L直列4気筒ターボエンジン(M 252)を搭載。このエンジンはモジュラーエンジンファミリー(FAME)に属し、特に部分負荷運転時における燃費効率を高めるため、ミラーサイクル燃焼プロセスを採用している。

FAMEエンジンの共通の特徴としては、シリンダーライナーにNANOSLIDEコーティングを施したオールアルミ製クランクケース、エキゾーストマニホールドを部分的に統合したシリンダーヘッド、セグメント化されたタービンと切り替え可能なスクロール接続を備えたターボチャージャーなどが挙げられるだろう。

このエンジンに、電気モーター内蔵の新しい電動8速デュアルクラッチトランスミッション(8F-eDCT)が組み合わされる。システムは、エネルギー容量1.3kWhの新しいリチウムイオン技術を用いた48Vバッテリーを使用する。

このハイブリッドシステムにより、市街地速度域など22kW未満の出力が必要な状況では、電力のみでの走行が可能となる。また、ドライブトレインを切り離して効率的に惰性走行する「エレクトリック・セーリング」が約100km/hまでの速度域で機能する。エネルギー回生は8速すべてのギアで行われ、最大25kWのエネルギーを回収可能だ。

エントリーモデルの「CLA180」では、複合燃費(WLTP)が5.4-4.9L/100km、複合CO2排出量が123-111g/kmであり、このセグメントの内燃エンジン搭載の自社車両としては最も効率的であると、メルセデス・ベンツは説明している。電気モーターは全モデル共通で22kW(30hp)の出力と200Nmのトルクを追加する。

モデルラインナップとドイツ国内価格

欧州市場では、3つの出力レベルが設定され、それぞれ前輪駆動または全輪駆動(4MATIC)を選択できる。モデルラインナップと、それぞれのドイツ国内における希望小売価格(19% VAT込み)は以下の通り。

●CLA 180 (システム出力115kW/156hp FF):46,243ユーロ
●CLA 200 (システム出力135kW/184hp FF):48,956ユーロ
●CLA 200 4MATIC (システム出力135kW/184hp AWD):51,158ユーロ
●CLA 220 (システム出力155kW/211hp FF):52,026ユーロ
●CLA 220 4MATIC (システム出力155kW/211hp AWD):54,228ユーロ

テクノロジーとインテリア

新型CLAハイブリッドには、メルセデス・ベンツ・オペレーティング・システム(MB.OS)を搭載されており、運転支援システムを含む車両ソフトウェア全体のOTA(Over-the-Air)アップデートが可能となる。

インフォテインメントシステムには、MicrosoftおよびGoogleのAI技術を統合した第4世代MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を採用。MBUXバーチャルアシスタントは「マルチエージェント・アプローチ」を使用し、インターネットの情報を利用して応答する。ナビゲーションシステムはGoogleマップがベース。

インテリアでは、全モデルに大型のパノラマルーフが標準装備されており、解放感と明るさに満ちたドライブが楽しめそうだ。オプションとして、ダッシュボード全幅に広がる「MBUXスーパースクリーン」(10.25インチのドライバーディスプレイ、14インチのセンターディスプレイ、14インチの助手席ディスプレイで構成)も選択可能。

また、新しい多機能ステアリングホイールが採用され、リミッターとDISTRONIC(アダプティブクルーズコントロール)用のロッカースイッチ、および音量調節用のローラーが再導入された。これは、多くの顧客からの要望に応えたものだという。

デザインと装備オプション

外観は、先に登場したBEVモデルと近いデザインだが、ハイブリッドモデルの特徴となるのは、中央にスターを配しメルセデス・ベンツ・パターンをクロームであしらった、クラシックなラジエーターグリルを備えている点である。

オプションパッケージとして、18インチホイールや専用バンパーなどを備えた「AMGライン」 、ハイグロスブラックのトリム要素を追加する「ナイトパッケージ」、さらにスポイラーリップや19インチホイールなどを追加する「AMGラインプラス」を設定。

メルセデス・ベンツ・グループAGでマーケティング&セールスを担当する取締役のマティアス・ガイゼン氏は、今回の発表に際して次のようにコメントした。

「新型CLAが注目を集めているのには正当な理由があります。 ユニークなデザイン、日常の使いやすさ、そして印象的な航続距離を提供し、電気自動車での運転がこれほどまでに楽に感じられたことはありません。 当社の完全電気自動車モデルへの強い需要は、これを反映しています。 ハイテクなハイブリッドモデルを導入することで、お客様はご自身のライフスタイルに合ったCLAをより柔軟に選択できるようになりました」

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。

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