GR SPORT専用のパーツを多数装着
トヨタが新型「ハイラックス」を2025年11月にタイ・バンコクで発表したことを受け、早くも「GR SPORT」バージョンの導入への期待が高まっている。新型ハイラックスは、抜本的な再設計というよりは、フルモデルチェンジに近い大幅なフェイスリフトであり、今年末か2026年初頭に発売予定だ。先代である第8世代は2015年に登場しており、9代目の登場は実に10年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
【画像5枚】大型化されたフロントマスクが迫力満点! トヨタハイラックス「GR SPORT」版の詳細を見る
注目すべきは、新型ハイラックスの主力モデルに設定される可能性が高い「GR SPORT」だ。これは、単なるドレスアップパッケージに留まらない、オフロードでの耐久性を強化したモデルとなることが予想される。それゆえ、サスペンションのセットアップを改善し、オフロードでの耐久性を強化したものになるはずだ。
一方でエクステリアは、フロントラジエーターグリルが拡大され、より迫力を増し、専用デザインのバンパーやホイールなどを採用。インテリアには、専用のステアリングホイールやスポーツシート、GR SPORT専用のトリム類が装備されることが期待できる。
熾烈なピックアップトラック市場の競争
この「GR SPORT」の予想CGを、早速Theottle氏が製作してくれた。新型フォード「レンジャー・トレマー」や、いすゞ「D-MAX・ブレイド」など、ライバル車と熾烈な戦いを繰り広げることになるだろう。また、新型ハイラックスには、電動化市場での競争を意識し、2.8L直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドと、59.2kWhバッテリーを積み、最高出力196psを発揮するEVモデルがラインアップされる見込みだ。
既に、中国メーカーの長城汽車(GWM)の「キャノンアルファ」やBYDの「シャーク6」といったライバル車が電動化市場でトヨタに先んじているほか、フォード「レンジャーPHEV」も登場予定だ 。このような激しい競争の中で、GR SPORTは新型ハイラックスのオフロード性能の顔となることが期待される。この第9世代「GR SPORT」の続報に注目したい。
【ル・ボラン編集部より】
先代の登場から10年、満を持しての刷新である。とりわけ「GR SPORT」への期待は、単なるコスメティックな変更ではなく、ダカール・ラリーの知見が宿る「機能美」の追求にある。群雄割拠のピックアップ市場において、電動化という時代の要請と、ラダーフレームが持つ質実剛健な哲学をどう高次元で止揚させるか。トヨタが描くタフネスの再定義こそが、次世代の勝敗を分かつはずだ。




