サイズ据え置きで荷室を拡大する神パッケージング
2025年3月、日本国内におけるスバル「レガシィ」シリーズは、惜しまれつつも36年の歴史に幕を下ろした。多くのスバルファンが落胆したのも束の間、早くもビッグニュースが飛び込んできた。「ジャパンモビリティショー2025」でベールを脱いだ新型「アウトバック ウィルダネス」が、最速で2026年12月にも日本市場へ復活を果たす可能性が高いというのだ。
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最新型アウトバックの最大の特徴は、伝統的なワゴンのシルエットから脱却し、歴代で最もSUVらしい屈強なスタイルを手に入れたことである。スバル広報担当のアーロン・コール氏は、「顧客はワゴンの実用性は維持しつつも、より広い荷室スペースを求めていた」と語り、ユーザーのリアルな声がこの大胆なデザイン変更に直結したと説明している。
ドライバーに寄り添うコックピットへの回帰
特筆すべきは、その緻密なパッケージングだ。写真では車高が上がり大柄なSUVに見えるものの、実際のサイズ変更は最小限の「マジック」が使われている 。従来型と比較して、全幅は狭められ、全長は0.2インチ(5.08mm)短縮された 。全高をわずか1.4インチ(35.56mm)引き上げただけで、見事なSUVルックを実現しているのだ。ホイールベースや全長をほぼ変えずに、荷室容量を拡大させたスバルの空間設計技術には目を見張るものがある。
キャビン内にも大きな変革がもたらされた 。旧モデルで採用されていた縦型インフォテインメントディスプレイは姿を消し、新たに12インチの横長ディスプレイが鎮座する。
さらに注目すべきは、空調(HVAC)操作系に独立した物理ボタンとダイヤルを復活させた点だ。タッチパネル全盛の時代において、走行中でも確実なブラインドタッチを可能にするこの回帰は、安全と走りを最優先するスバルらしい英断と言えるだろう。
熟成のガソリンエンジン、そして2027年には待望のハイブリッドも
パワートレインは、熟成を重ねたお馴染みのエンジンが継続される 。最高出力180ps、最大トルク241Nmを発生する2.5L水平対向4気筒エンジンを主軸に、最高出力260psを誇る高性能な2.4L直噴ターボエンジンもラインナップされる。さらに見逃せないのが、2027年にハイブリッドモデルが追加導入されるという情報だ。環境性能と力強い走りの両立を求める日本のユーザーにとって、まさに朗報となるはずだ。
フォレスターを超える新フラッグシップとして
注目の日本市場での価格は、400万円台中盤から後半と予想されている 。2026年内の復活となれば、フォレスターのさらに上位に位置する新たなフラッグシップSUVとして、スバルのラインナップを強力に牽引していくことへの大きな期待がかかっている。
【ル・ボラン編集部より】
レガシィの血統がSUVへと純化した。新型アウトバック ウィルダネスの白眉は、安易な肥大化を排した緻密なパッケージングと、物理操作系の「復権」にある。かつてスバルが追求した「機能美」が、タッチパネル全盛の潮流に対するアンチテーゼとして帰還した形だ。北米由来の屈強な意匠を纏いつつも、全幅を抑え込む設計思想には、日本の狭隘な環境をも厭わない実用主義が息づいている。単なるタフネスの誇示ではなく、いかなる天候下でも長距離を安楽に、かつ確実に走破する「グランドツーリング」の本質を、新たな装いで再定義したと言える。
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