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なぜアルファ・ロメオの四輪駆動は面白いのか?「Q4」75年の歴史と、機械式・電動式に貫かれた走りの哲学

アルファ・ロメオ、全輪駆動システムの75周年を祝う。伝統と革新を融合した「Q4」の全貌

アルファ・ロメオは全輪駆動(AWD)システム誕生75周年を発表した。1951年の「1900M マッタ」から始まり、現在「Q4」として全モデルに展開されている。高いグリップ力とスポーティな走りを両立する同システムには、伝統的な機械式と最新の電動式という2つのアーキテクチャが存在する。本稿では四輪駆動をドライビングプレジャーの核へと昇華させた同社の取り組みを紐解く。

【画像24枚】「マッタ」から最新ハイブリッドまで。アルファ・ロメオが誇る「Q4」75年の進化を写真で振り返る

75年にわたる全輪駆動の歴史と進化

アルファ・ロメオの全輪駆動の歴史はほぼ1世紀に及ぶ。1951年、オフロード用全輪駆動を搭載した「1900M マッタ」が初の実用化となった。その後、1984年に「アルファ 33 4×4」がデビューし、電磁クラッチの採用など進化を重ねていくこととなる。

大きな転換点は1991年である。ビスカスカップリングを採用した新システムが発表され、1992年以降は全輪駆動モデルに「Q4」の名が与えられた。「155 Q4」ベースのレーシングカーがモータースポーツで活躍し、Q4のスポーティなイメージを確固たるものにしたのである。

2つのアーキテクチャが支えるダイナミクス

現在のQ4システムは、過酷な路面状況でもブランドの真髄であるダイナミックな走りを維持することを基本理念としている。その最大の特徴は、同じ設計哲学を共有しながらも、モデルに合わせて2つの異なるアーキテクチャを採用している点にある。

一つは「ジュリア」と「ステルヴィオ」に搭載される、伝統的な機械式のテクノロジーだ。もう一つは「ジュニア」や「トナーレ」のハイブリッド仕様に採用される、前後の車軸を物理的に繋がない革新的な電動式の全輪駆動システムである。

電動化で新たな領域へ向かうジュニアとトナーレ

ジュニアおよびトナーレのQ4システムは、内燃機関が前輪を、リアの専用電気モーターが後輪を駆動する仕組みを持つ。プロペラシャフトなどの縦置きトランスミッション部品を廃止したことでシステムの軽量化と慣性の低減を実現し、瞬時にトラクションを最適化できるようになった。

さらにジュニアには「パワールーピング技術」が採用され、フロントのモーターが発電機となることで、バッテリー残量が少ない状態でも後輪駆動を維持できる。これにより、低燃費を実現しつつ、あらゆる環境で俊敏なコーナリング性能を発揮する。

後輪駆動の歓びを保つジュリアとステルヴィオ

一方、ジュリアとステルヴィオの機械式Q4システムは、後輪駆動特有のドライビングプレジャーを最大限に活かす設計である。通常時は後輪駆動を優先して正確なハンドリングを提供し、雨天や急加速時などトラクションが必要な状況でのみ、瞬時に前輪へトルクを伝達する。

この制御の要となるのが、約60kgと軽量な「アクティブ・トランスファー・ケース(ATC)」だ。次世代の統合型アクチュエーターが極めて迅速かつ緻密にトルク配分を行い、横滑りを未然に防ぎながら、ダイナミックな走りと安全性を両立させている。

販売実績の約4分の1を占めるQ4の重要性

Q4テクノロジーへの高い評価は販売実績にも表れている。2025年に世界で販売された同社車両のうち、Q4搭載モデルは全体の26%を占めた。モデル別ではステルヴィオが90%、ジュリアが52%、トナーレが28%、ジュニアが6%となっている。

アルファ・ロメオにとって全輪駆動は単なる悪路走破の技術ではない。日常の市街地から過酷な気象条件まで、あらゆる場面でドライバーに安心感と操る喜びを提供する、ドライビングプレジャーの不可欠な要素となっているのである。

【ル・ボラン編集部より】

アルファ・ロメオの「Q4」は、単なる全天候型デバイスではなく、スポーツドライビングの黒衣(くろご)である。ジュリアやステルヴィオに過去に試乗した際にも実感したが、平時は後輪駆動の官能的な振る舞いを堪能させつつ、破綻の淵でさりげなく前輪が手を差し伸べる塩梅が絶妙なのだ。一方、プロペラシャフトを廃したトナーレなどの電動Q4も、環境対応の仮面を被りながら、緻密なモーター制御でノーズを鋭くインへ向かせる。機械式と電動式、手法は異なれど、いずれも「主役はドライバー」という不変の哲学が貫かれている点は実に痛快だ。

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。

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