プジョーが新型電動ホットハッチ「e-208 GTi」の受注を開始
プジョーは、ル・マンで開催された記者会見において、初の100%電動ホットハッチとなる新型「e-208 GTi」の市販モデルを発表し、フランス市場での受注を開始した。価格は税込み4万2900ユーロ(日本円で約797万円)から設定されている。名車「205 GTi」の誕生から40年、そして同社のル・マン初参戦から100周年の節目に登場したこの新型モデルは、モータースポーツの知見を詰め込んだクラス最高の走行性能を誇る。伝統の走りの歓びと最新の電動技術を融合させた、新たな伝説の魅力を紹介する。
【画像18枚】名車「205 GTi」の血統がここに。伝統のレッドアクセントや専用バッジが彩る「e-208 GTi」の全貌を見る
モータースポーツの技術がもたらす圧倒的な加速
新型e-208 GTiの技術開発は、ハイパーカーによるWECプログラムなどを手掛けるモータースポーツ部門「プジョー・スポール」が担当した。搭載される電動モーターは、最高出力285ps、最大トルク345Nmという圧倒的なパワーを発生する。このモーターを制御するソフトウェアや電子基板コンポーネントにはサーキットのノウハウが直接転用されており、セグメントトップのパワーウェイトレシオを実現している。
その加速性能は極めて強力であり、0-100km/h加速はわずか5.5秒を記録する。過酷な条件下でも常に最高のパフォーマンスを発揮できるよう、バッテリーの熱管理にもモータースポーツの知識が応用された。温度に応じて冷却水の流量を細かく調整する独自の管理システムにより、一部の電動スポーツカーに見られるような出力制限を回避し、過酷な峠道などでも常に安定した力強い走りを維持することが可能である。
名車の走りを再現する俊敏な足回りと専用スタイル
ベースとなるe-208に対し、シャシーには徹底的な改良が施された。車高は25mmローダウンされ、トレッドはフロントで56mm、リアで28mm拡大されている。さらにリアに31mmのアンチロールバーを追加したほか、機械式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(LSD)や専用のハイドロリック・バンプストッパー付きダンパーを採用することで、卓越した俊敏性とコーナリング時の安定性を高次元で両立させた。
外観デザインは、エレガンスとGTiの引き締まったスポーツ性が調和している。3本の爪を表現した特徴的なライトシグネチャーや、往年の205 GTiをオマージュした18インチホイールが目を引く。ワイド化されたホイールアーチや、グロスブラックのリアディフューザー、配置された伝統のレッドアクセントが、過剰さを抑えた力強いスタイリングを演出している。
走りの歓びを刺激する内装と安心のサポート
内装は、ドライバーを走りに没頭させる専用のコックピットへと進化を遂げている。室内には205 GTiへのオマージュとして、赤いカーペットやシートベルト、レッドステッチが施され、スポーティな高揚感を高める。アルカンターラをあしらったコンパクトなステアリングはダイレクトな応答を提供し、高いホールド性と日常の快適性を両立したヘッドレスト一体型の専用シートが車との一体感を強固にする。
日常の利便性を高める先進のコネクテッド機能や、急速充電を利用すれば30分未満で20~80%まで充電できる高い実用性も備えている。さらに、タイヤの選択によって最大375kmの航続距離を実現した。最大8年または16万kmの長期保証を提供する「プジョー・ケア」も付帯され、高品質な仕上げとともに安心の電動化体験を長く楽しむことができる。
【ル・ボラン編集部より】
「GTi」の称号はプジョーにとって安売りできない聖域だ。名車205 GTiの再来と謳う本機で注目すべきは、EV特有の車重と伝統のいわゆる「ネコ足」をいかに両立させたかにある。モータースポーツ部門が手がけた専用の足回りは、重いバッテリーをむしろ低重心の恩恵へと変換し、相反する要素を巧みにまとめているはずだ。内燃機関の咆哮こそ失われたが、緻密なトルク制御が生み出すコーナリングの歓びは、間違いなく仏流ホットハッチの正統な進化形である。
【画像18枚】名車「205 GTi」の血統がここに。伝統のレッドアクセントや専用バッジが彩る「e-208 GTi」の全貌を見る




















